2014年4月5日

Google タグマネージャーはカテーテル治療に似ている。



 Googleのサービスというと、検索やGmail、Googleカレンダーが有名だけれども、他にも多種多様のサービスが用意されていて、ちょっとマニアックで実際に使っている人は少ないサービスとしてGoogle タグマネージャーというものがある。
 ウェブサイトを管理している人、ウェブアプリ、ブログ、ニュースサイトなど、サイトを管理する立場の人ならば知っている人も多いだろうけれども、普段はサイトの管理をしない人だと、Google タグマネージャーを知っている人は少ないはず。










Google タグマネージャー



 このサービスは、サイトに必要なタグをまとめて管理するためのツールとして使われる。例えば、アクセス解析用のJavaScriptをサイトに入れ込む場合は、HTMLファイルを変更したり、PythonなどのプログラムからHTMLを動的に生成しているならばプログラムファイルを変更したりして、解析用のタグを入れ込む必要がある。
 ファイルを変更した後は、そのファイルをサーバーにデプロイする必要があるので、FTPソフトなどを使ってファイルを送る作業を行う。
 上記の作業を終えて、やっとアクセス解析のタグの設置が完了する。

 HTMLファイルやプログラムファイルを変更して、サーバーにデプロイするとなると、作業自体は難しくないものの、コンピューターに詳しくない人だとちょっとイヤな作業だと感じるはず。また、作業手順を理解している人であっても、できることならばやりたくない作業がこういう単純な作業。
 タグの管理というのはメンドクサイもので、さらに適用するタグの数が増えてくると、メンドクサさがアップする。
 そこで使うのがタグ管理のウェブサービス。色々とタグ管理のサービスはあるけれども、よく知られているであろうと思えるのがGoogle タグマネージャー。
 Google タグマネージャーは、サイト全体を変更せずとも、その一部分だけを変更するだけでタグを一括して管理できるようにするサービス。

 具体的には、ウェブサイトの中に、Googleが用意したタグの塊を入れ込む。これだけでサイト側での作業は終わる。今までのように、タグを変更したり入れ替えたりするために、サイトをゴジャゴジャとイジる必要はなく、1つのタグを設置しておくだけで全てのタグを一括で管理できるようになる。

 例えるならば、ウェブサイトの中に勝手口を作るようなもの。Googleのタグがウェブサイトの勝手口のような機能を発揮し、その勝手口から各種のタグを出し入れできるというもの。だから、玄関からわざわざ入る必要はないし、家中の窓を全て全開にする必要もない。タグの変更が必要になったら、勝手口だけを開ければ全て用は済む。
 これがGoogle タグマネージャーの便利なところ。

 タグをコピーして、サイトのHTMLファイルにペーストして更新して、デプロイして、、。こういう単純作業から開放してくれるサービスなので、サイトを管理している人は是非とも使うべき。
 私も、半年ぐらい前まではこういう便利なサービスがあるとは知らず、タグをコピペで管理していた一人。本当にメンドクサクて、ウンザリしていたのだけれども、ふとしたキッカケでGoogle タグマネージャーを知ることになり、実際に使ってみると、「こりゃあ便利だ。何でこんなイイものを使わなかったのか」と後悔した。

 タグマネージャーにはバージョン管理の機能があり、Google タグマネージャーのサイトでタグの内容を更新すると、自動的に新バージョンのタグセットが生成され、古いバージョンは保存される。そのため、いつでも元の状態に戻すことができる。


 全体を開放せずに、一部分だけにアプローチするという点はカテーテル治療に似ている。タグマネージャーはサイトの一部分だけにアクセスし、そこでタグの入れ替えや変更を行う。一方、カテーテル治療は、細い管を血管内に通し、特定の治療部位に到着したら処置をする。
 ピンポイントにアクセスするという点で、タグマネージャーとカテーテル治療は似ていると思えた。