2015年1月14日

電動自転車で行く嵐山の紅葉。景色を見ながら運動したい人にはオススメ(その3)



(ちょっと前回から時間が空きましたが続きです)


嵐山のハイライトと言えば渡月橋と嵐山の景色だけれども、今回は渡月橋を歩いて渡ることはなく、自転車でススーッと通り抜けた。徒歩やバスでやって来る人が圧倒的に多い場所なので、自転車で移動している人は少ない。桂駅から北上し、29号線を走って進むと渡月橋周辺まで到着するが、他の人がトコトコと歩いているところを自分は自転車で抜けられるのだから気分がいい。

渡月橋を南から北へ渡るときも、クルマは少なく、自転車の私は優先して通してもらえた。午前11時頃だったが、すでに人はワンサカといて、渡月橋の交差点は人でごった返していた。今年、2014年の11月は、混雑対策のために渡月橋周辺で交通規制が実施され、午後からは自転車も乗って移動できないようになったが、まだ午前11時の段階では規制は実施されていなかったので、自転車でもスンナリと通ることができた。

真っ直ぐに進むと清凉寺が見えてきた。目的地は大覚寺と直指庵なので、写真を2枚撮ってここは通過した。嵐山といっても、公園程度の大きさではなく、1日で隅から隅まで回れないほどの広さなので、目的地以外の場所にトロトロと留まっていると、時間がナンボあっても足りない。



清凉寺の門。


清凉寺よりも先に進むと、一気に人が少なくなる。渡月橋の周辺には「何かのお祭りでもやっているのか?」と思えるほどの人がいて、京都とは思えないほど賑やか。しかし、ちょっと遠くに行くと、一気に静かな京都を感じれるようになる。

阪急の嵐山駅から来た人が行けるのは、せいぜい天竜寺や嵐山公園、遠くても清凉寺ぐらい。大覚寺まで徒歩で行こうとなると、おそらく駅から30分ぐらいはかかるんじゃないか。ましてや直指庵なんで歩いて行きたくなるような場所じゃないし、仮に頑張って行ったとしても、帰るときに悲惨な気持ちになる。そのため、遠くまで行こうとすれば、自転車がどうしても必要になる。だからレンタル電動自転車に乗って嵐山まで来たというのが私の狙い。

ココに来て、若干ながら自転車で来たことを後悔しつつあった。道すがら景色を悠然と見ながら嵐山へ行こうと思っていたものの、実際に自転車で来てみると、予想以上に疲れる。電動自転車なんて普通の自転車に毛が生えた程度のもので、発進時にアシストするのはありがたいが、ドンドンと加速したいときにアシストはしてくれない。

速度が出てくると、「もうサポートしなくてもいいよね?」、「もう自分で漕げるでしょ?」と言わんばかりにアシスト機能をオフにしてくるのが電動自転車の特徴。もっともっと早く走りたいと思っても、スピードが出てくると、モーターによるサポートがストップするので、重たいバッテリーを積んだ重たい自転車に変わってしまう。だから、電動自転車でスポーツサイクルのようにガンガンと走って行くのはなかなか難しい。

大覚寺の敷地内。

足腰が弱ったオバサンには電動自転車は良いのかもしれないが、体力に自信がある人にはかえって乗りにくいシロモノになってしまう。まぁ、すでに自転車に乗って来てしまったのだから、もう後戻りはできない。自転車での嵐山見物を満喫するように気持ちを切り替えるのがここでは良策。

清凉寺に着いたのが11時6分。渡月橋からここぐらいまでは人が多いけれども、ここを抜けてさらに北へ進むと、急に人が少なくなる。阪急嵐山駅から歩いて移動できるのは、せいぜいここぐらいまでで。これより遠くまで歩いて行く人は少ない。


自転車で嵐山に来るのは初めてで、いつもは歩いて通っている道を自転車でスイスイと移動すると何だか違和感がある。

大覚寺の中庭。このお寺にはこのような場所がいくつもある。


清凉寺を抜けて進むと、11月末の嵐山とは思えないほど閑散としている。この時期の京都、とくに嵐山はまさに書き入れ時で、観光地は人でごった返し、お店はてんてこ舞いになる。それが世間一般のイメージ。しかし、どこもかしこもそんな感じではなくて、場所によっては京都の紅葉を静かに味わえる場所もある。そういう場所に行ってみたくて、今回は自転車にわざわざ乗ってきたわけだ。

今回の目的地は大覚寺と直指庵、この2つ。まず先に行ったのは大覚寺。Googleマップで調べると、嵐山駅からでもカンタンに行けそうな距離に思えるが、実際に現地に行ってみると、想像しているよりも遠い。地図で見ると長い道のりが短く感じるし、広い池が水溜りのように感じ、大きなお寺が犬小屋のように小さく感じてしまう。百聞は一見に如かずと言うが、地図と実地の違いもそれに似ている気がする。

11月末のモミジ。葉っぱがある程度落ちたぐらいがキレイ。

11時を過ぎていたため、すでに大覚寺の駐車場には観光バスが何台も停まっていて、拝観客もそれなりにいた。さすがに歩いてきている人は少ないようで、やはりバスなどの乗り物に乗って来ている人がほとんど。来る前は、まだ午前中だし、駅からも遠いから、そんなに人はいないだろうと思っていたが、予想よりは人が多くて、ここはさすがに11月末の嵐山だと感じる。

旧嵯峨御所 大本山 大覚寺旧嵯峨御所 大本山 大覚寺


偶然にも大覚寺で嵯峨菊の展示会が開催されていて、初めて嵯峨菊というものを見た。時期は初秋のようで、11月末は時期的には末期になり、嵯峨菊はちょっと元気が無くてシュンとしていた。

京都観光Navi:大覚寺嵯峨菊展京都観光Navi:大覚寺嵯峨菊展

上記のサイトでは、「大覚寺で栽培されている門外不出の嵯峨菊、約500鉢が公開される」と書かれているが、門外不出と表現するほど実物は凄いものではなく、しめやかな雰囲気の菊だった。

嵯峨菊の展示会1。

嵯峨菊の展示会2
展示会というのは、大覚寺の中にある庭にズラッと嵯峨菊を並べて鑑賞するというもの。遠くから見ると、何かの花に見える程度で、あまり派手な感じが無いので、立ち止まって見ている人はほとんどいなかった。

これが嵯峨菊。

時期的に末期で、寂しい感じ。

この紫色はキレイだった。


境内に入るには参拝料が必要で、大覚寺の場合、大覚寺のみのチケットと大覚寺+祇王寺の参拝がセットになったチケットの2種類がある。セット券だと600円。バラ売りだと、大覚寺が500円で、祇王寺が300円。大覚寺と祇王寺は経営者が同じなのか、何かの提携か、グループ関係なのか、詳しいことはさておき、2つのお寺をセットにして参拝券を売るのはうまい商売だ。

境内にあるモミジを拾って、自分で手すりにモミジを乗せて写真を撮った。キレイに手入れされているお寺だったので、手すりにモミジが乗っていなかったため、拾ったものをあえて乗せた。

そんなうまい商売に乗っかって、私もセット券を購入した。大覚寺と祇王寺は随分と距離が離れていて、歩いて移動すれば30分程度はかかる。セット券を購入した窓口で、大覚寺と祇王寺の間を移動する際の案内図をもらったが、そこにも所要時間は30分程度だと書かれていた。

大覚寺と祇王寺を道案内するマップ。想像よりも遠い。
祇王寺から大覚寺までは約25分と書かれている。


普段はお寺なんて来ない人も、紅葉シーズンになるとこぞってお寺にやって来るので、何だか滑稽な感じ。私もその1人だけれども、自分に都合の良い時だけやって来る感じが申し訳ない。

順路がクネクネしているので、中庭が多い。

ちなみに、大覚寺の隣に大沢池という池があるが、ここは大覚寺に入らなくても見れる。寺の中に入るには参拝券が必要だけれども、池だけを見たいならば、大覚寺の南側の道を東へ進んでいくと、池に行く通り道がある。その道を通って行けば、池の周りを歩くことができる。

大覚寺の中からは板敷きの舞台のような場所(京都の清水寺のような舞台)があって、そこから大沢池を一望できる。ただし、寺の中から出て池の周りを歩くことはできない。池を散策したい場合は、一度、寺の外に出てから行くことになる。

大覚寺を出た後は、もう1つのお目当ての場所、直指庵に行くことにした。


その4に続く、、。