2018年3月6日

雪で飛行機が欠航、遅延したら、まずは座席を予約するべき。



2018年3月の初めに、春の嵐が北日本にやってきて、北海道では、「春の台風」と言ってもいいぐらいの状況になった。

テレビでは、春の嵐、春の嵐と言っているけれども、北海道はまだまだ冬真っ盛り。最高気温はマイナス3度。最低気温はマイナス12度なんて日も普通。

ちょうどそのタイミングで北海道にいたため、春の嵐ならぬ春の台風を体感した。

道路が通行止めになり、飛行機も遅延、欠航した便もあったが、それをどうやって切り抜けたかを書いておこう。

冬の新千歳空港では、雪や風の影響でちょくちょく飛行機が遅れたり、欠航するので、そういうときにどう対処するかがキモになる。






6時間半かけて、バスで新千歳空港へ。


2月26日から3月1日までルスツリゾートのゲレンデを楽しんで、さあ帰ろうという日になって、春の台風が北海道にやって来た。

14時出発のバスで新千歳空港に向かう予定だったが、雪が真横に降るぐらいの風が吹き、その風でバスが揺れるぐらい。歩けないほどの風と雪で、まさにこれぞ本場の暴風雪。

道路も通行止めになり、運休するバスもあったが、私が乗ったバスはかろうじて運行できた。とはいえ、新千歳空港まで片道2時間のところ、スッタモンダで新千歳空港に着いたのは夜の10時を過ぎていた


18時15分の飛行機に乗る予定だったが、バスが出発する段階で、「迂回路を通って、空港まで5時間から6時間はかかります」と伝えられていたので、バスが出発する時点ですでに飛行機には乗れないと確定していた。

午後14時出発だったが、道路事情を調査するため、出発時刻はズレにズレて15時30分に。運休するかどうかギリギリだったが、なんとか運行できると判断され、片道6時間ほどかかると分かり、バスを下りて別便に振り替える人も10人ほどいた。

片道2時間で行けるところを6時間もかかると言われれば、もはや言語道断レベル。6時間もあれば、大阪から東京までバスで行けてしまうほど。夜行バスに乗るような気分だった。

しかし、私はそのままバスに乗ると決めた。

なぜかというと、翌日の3月2日は、さらに春の嵐が酷くなると天気予報では伝えられていたし、1日に通行止めになった道路が翌日にスッキリと開通するとは思えなかったから。

ちなみに、翌日の天候は、私が宿泊した千歳市内では風も雪もおさまり、飛行機は問題なく飛べるぐらいの状況だった。一方、ルスツの方は暴風雪が続いていて、空港へ行く道が全て通行止めになり、前日よりも状況は悪化していた。

時間がかかってもバスに乗るとの判断は正しかったのだ。


あえて片道6時間ほどかかると言われても、「こりゃあ、乗っていかないと明日はもっと酷くなるぞ」と思い、グッと我慢してバスに乗って行った。

通常ならば通るはずの支笏湖の南側、276号線は通行止めになったので、まずルスツから西へ向かい、ニセコ(倶知安周辺)まで行き、そこから北へ向かい小樽まで行く。さらに、小樽から東へ向かい、札幌の中心街には入らず、ぐるっと遠回り。札幌を避けるように337号線を通って、新千歳空港へ。

これ以上無いほどの遠回りでルスツから新千歳空港まで進んでいった。

ルスツから空港に行くのに、ニセコや小樽を経由するとは思いもよらず、滅多に経験しないことだと思えば悪い気もしなかった。





先に予約、後から振り替え。空港に行ってからでは遅い。



3月1日は暴風雪で交通機関に影響が出ると分かっていたので、朝、ホテルをチェックアウトする前に、航空会社のウェブサイトで飛行機の座席を予約しておいた。

「空港に行けば何とかなる」なんて楽観的に考えていると、長蛇の列に並ばされ、あてのないキャンセル待ちに回されるのがオチ。

遅延や欠航になると予想される場合は、航空会社は搭乗便の振替を受け付けてくれる。そうなることを予想して、先に座席だけを予約しておく。これがとても大事。

大事なので繰り返すが、「先に座席だけを予約しておく」。これがポイントになる。

「予約したら、お金も払わないといけないんじゃないの?」と思う人もいるだろうが、座席だけを予約しておき、支払いは後でも構わない。搭乗便を振り替えるならば料金もかからないので、先に予約だけ取っておいて、後からその便に振り替えればいい。


私が乗る予定だったのは日本航空の飛行機。18時15分関西空港行きの航空券を購入済みだったが、JALのウェブサイトで別便を予約した。

バスが予定通りに到着すれば、16時には空港に着くので、まず16時45分発の伊丹行きJAL2010をまず予約した。ただ、暴風雪の予報なので、おそらくこの便には乗れないだろうと思っていた。予約したのは1日の朝の8時20分。

予約できるのは1日につき1便までなので、JAL2010を予約した段階で別便は予約できない。17時55分のJAL2016も予約しようと思ったが、ウェブサイトで受け付けされなかった。

さらに先読みして、翌日3月2日の関西空港行き、10時45分発JAL2502便も予約しておいた。これが後から功を奏する。これもチェックアウトする前、ノートパソコンを使ってホテルで予約しておいた。

3月1日 16時45分発の伊丹行きJAL2010便
3月2日 10時45分発の関西空港行きJAL2502便

この2つの予約を朝のうちに取っておいた。

「おや? 当日の関空行きの便は取らなかったんですか?」と思うだろうが、私が乗る予定だった18時15分の関西空港行きが最終で、その後の関西空港行きの便はなかった。

羽田行きの便はたくさんあって、朝から夜遅くまで乗れる飛行機があるのだけれども、新千歳空から関空へ行く便は1日に3便だけ。だから、関空行きの便は翌日2日のものを予約しないといけなかったというわけ。


先に座席だけを予約しておく。飛行機が遅延・欠航するときはこれが大事で、空港に行く前に、パソコンやスマホを使ってウェブサイトで先に予約だけ済ませておく。

先に予約だけ済ませておけば、振替の手続きは後からでもできる。

「まず空港に行ってから」なんて悠長なことを考えていたら、飛行機に乗る順番をドンドンと後回しにされる。

先に座席を予約して、その後で搭乗便を新しい便に振り替えてもらう。この順番がとても重要。



朝に座席予約を済ませ、春の嵐の中、バスに乗っていた15時頃に伊丹行きのJAL2010便が欠航になったとメールが送られてきた。さらに、後続のJAL2016便も欠航に。

こうなると、後は翌日2日の「10時45分発の関西空港行きJAL2502便」しかない。

この時点で、1日には大阪に帰れないので、宿泊先も探さないといけない。

しかし、過去に北海道で飛行機が欠航になり帰れなくなった経験があったため、事前に新千歳空港周辺のホテルを探しておいた。これも良い判断だった。




  1. 飛行機はまず先に座席を予約。
  2. 欠航に備えて千歳市内のホテルを探しておく。


この2つを覚えておけば、いざその時になった時に右往左往しない。





バスの中で飛行機の振り替え。


すでに翌日2日の飛行機を予約できていたので、後は今持っている航空券から新しい予約に振り替えてもらう必要がある。

3月1日 18時15分発 JAL2506

これを

3月2日 10時45分発 JAL2502

に振り替えてもらうには、航空会社のカウンターに行くか、航空会社のサポートに電話する必要がある。


空港に着くのは夜遅くなるだろうし、すでに航空会社のカウンターは閉まっている可能性もあるので、電話で振り替えてもらうことに。

電話先は6つあり、東京、大阪、札幌、名古屋、福岡、沖縄。時間は7時から20時まで。

20時までだから、悠長に待っていては電話窓口が閉まってしまう。そのため、バスの中からケータイで電話をかけることに。

どの窓口を選ぶか悩んだが、東京が最も電話回線が太そう(窓口の数が多い)だったから、東京の窓口に電話をかけた。混み合っていてオペレーターに繋がるまで9分ほどかかったが、手持ちの航空券(3月1日 18時15分発 JAL2506)を新しい便(3月2日 10時45分発 JAL2502)に振り替えてもらう手続きを済ませた。

予約を完了した時に送られてくるメールに予約番号が記載されているので、それをオペレーターに伝えれば新しい便に振り替えてもらえる。

先に座席を予約しておけば、ここでスンナリと手続きは終わる。


しかし、座席を予約せずに、電話をかけて振り替えてもらうとなると、そこから新しい便を予約することになり、乗りたい便に空きがない可能性が高くなる。

座席を取っていないと、振り替えるにもできないので、まず先に予約を取っておく。何度も書いているがこれが大事。

航空会社のカウンターに行っても、キャンセル待ちになるだけ。

「とりあえず空港に行こう」
「航空会社の人に何とかしてもらおう」

なんて甘い考えは捨てて、スマホなりノートパソコンを使って自分でサッサと座席を予約しておくべき。







新千歳空港は夜の23時に閉まるから泊まれない。



飛行機が欠航になれば、空港に泊まればいいなんて思っている人もいるが、24時間開いている空港ならばいざしらず、新千歳空港は23時で閉館するから泊まれない。

過去に、多くの便が欠航になって、空港に滞留する人がたくさんいたとき(確か2016年12月、クリスマスの時期だった)があり、その時は特別に空港を開放して朝までいることができた。

しかし、よほど大規模な欠航でないかぎり、新千歳空港は23時で閉館して、中にいる人は追い出される。

1日も22時過ぎに空港に入ったが、チラホラと人がいたが、あの程度の人数だと空港を開放してもらえない。1,000人とか2,000人、日付をまたぐ人ごった返すぐらいいないと空港には泊まれない。

新千歳空港発の飛行機が欠航になったら、空港近くにある千歳市内のホテルに泊まるように手配しておく。事前にじゃらんなどのウェブサイトでホテルを探しておくと良い。




振り替え便に乗るとマイル付与率が50%から100%に変わる。



SとかA、Eなど、座席のグレードがアルファベットで分けられていて、取り扱いも違いがある。

購入形態やステータスで分けられていると思われ、ダイヤモンドとかプレミアとかサファイアというステータス、さらに通常運賃で航空券を買ったのか、それとも何らかの割り引きが付いた購入なのか。

そういった諸々の事情で乗客のグレードは分けられている。


私は北海道のゲレンデに行くときは、いつもツアーパッケージを購入する。ツアーといっても、添乗員が「は〜い、こちらですよ〜」などと案内する感じのものではなくて、航空券や宿泊ホテル、食事、リフト券などがセットになっただけのもの。実質は個人旅行と変わらない。

飛行機やホテルをバラバラで手配すると20万円ぐらいするが、ツアーパッケージで購入すれば、7万円とか8万円ぐらいの料金になる。

飛行機の時間に合わせて現地のバスを手配してくれるし、ホテルのチェックイン時間も合わせてくれる。さらに、リフト券や食事券もフロントで渡してくれるので、手間がかからない。

料金はリーズナブルだし、手間もかからないので、学生の頃からパッケージツアーを愛用している。

関西空港から新千歳空港まで、片道の運賃は、普通運賃だと約5万円かかるが、パッケージツアーの航空券は特殊なもので、「個人包括旅行運賃」という割引が適用されている。

個人包括旅行運賃だと、おそらくだが、片道1万円ぐらいの運賃ではないかと思う。ツアーパッケージの料金から宿泊代、食事代、リフト券、バス代と振り分けていくと、飛行機代には片道1万円ぐらいじゃないと計算が合わない。

普通運賃で往復だと約10万円のところ、個人包括旅行運賃だと往復で2万円ぐらいに変わっているはず。旅行会社向けに航空会社がまとめて座席を販売しているもので、1座席あたりいくらという数字はお客さんには分からない。


ツアーパッケージの航空券で飛行機に乗った場合もマイルは付く。関西空港から新千歳空港までだと、片道で333マイル。往復だと666マイル。

このマイル数は通常の50%ほどで、本来のマイル数の半分ほどに設定されている。運賃が安い航空券だからマイル数も少なめというわけ。

予定通りの便に乗ればこのマイル数なのだが、振り替えで別便に乗るとマイル数が変わる。


振り替えた後の便は普通運賃の座席に変わるため、関西空港から新千歳空港まで乗るとマイル数は733マイルになる。

ツアー用の航空券から普通運賃の航空券に振り替えているのだが、追加料金は無し。しかし、付与されるマイル数は増える。

搭乗便を振り替えると、通常料金で航空券を購入したのと同じ扱いになるようで、マイルの付与率が100%になる。

これは嬉しい誤算。

予約するのは普通運賃の座席だから、確かにマイル数の付与率も100%になるのは分かる。

しかし、振替前の航空券が個人包括旅行運賃で購入されたものなのに、このようにマイル数が増えるとなると、これはちょっとした裏技とも言える。

とはいえ、遅延や欠航が発生していないといけないため、狙ってできるものではないし、欠航や遅延が発生すれば、宿泊費やタクシー代など他の費用もかかるから、トータルでは全然お得じゃない。


雪で飛行機を振り替えるときは、まず先に予約。振り替えるのはその後。シツコイほど繰り返しているが、ここが最も大事なところなので知っておいたほうがいい。