2017年の6月8日に発売したdocomo版のGalaxy S8が8月時点で端末購入サポートの対象になっており、一括価格が安くなっている。
通常価格だと93,960円。端末購入サポートが適用されると、MNP契約で一括15,552円になる。そのため、発売したばかりのGalaxy S8が大安売りされているかのように思えるが本当だろうか。
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普通に購入すれば93,960円のものが15,552円で買えるとなると、この価格だけを見ればさもバーゲンセールのように思える。価格差は約8万円ほど。
端末購入サポートが適用されると、毎月の割引である月々サポートは適用されない。つまり、購入時にドカンと割引するのが端末購入サポートで、24ヶ月、つまり2年間にわたって割引するのが月々サポートというわけ。このどちらかしか選べず、片方を選べばもう片方は選べないトレードになっている。
パッと見た感じでは「おっ! 安い」と感じてしまう端末購入サポート割引だが、本当におトクなのか考えてみた。
先に割引するか、後から割引するかの違い。
まず、月々サポートを適用して購入した場合(通信会社を乗り換えてMNP契約したと仮定)を考えてみる。
Galaxy S8本体は93,960円。そして、月々サポートは毎月3,267円。毎月の割引が24回続くとすると、3,267 × 24 = 78,408円。
本体価格である93,960円から割引額である78,408円を引くと、15,552円になる。おや? どこかで見た数字が出てきたねぇ、、。
そう、端末購入サポートを適用して購入した場合の価格と同じだ。どちらも15,552円なのだから、月々サポートを適用して購入しても、端末購入サポートを適用して購入しても、本体価格は同じ。
購入時にドカンと割り引きしているのが端末購入サポート。24回に分けて割り引きしているのが月々サポート。要するに、朝三暮四というわけ。
契約から13ヶ月目で解約したらどうなる?
端末購入サポートには解除料が設定されていて、契約から13ヶ月目になるまで(つまり契約から12ヶ月以内)に解約すると、割り引きした額の半分を解除料として支払わないといけない。Galaxy S8の場合は割引額が78,408円なので、その半分39,204円が解除料になる。
契約から13ヶ月目まで使って解約したとすると、購入時の端末購入代が15,552円。さらに、毎月の料金を7,000円と考えて、13ヶ月使ったとすると、91,000円。また、2年以内に解約した場合の解約金が10,000円と考える。この場合は、合計で116,552円。1ヶ月あたりに換算すると、約8,965円
Galaxy S8本体が手に入って、通信サービスを13ヶ月使ったと考えれば、妥当なところなのか?
契約して1ヶ月で解約したらどうだ?
あえて端末購入サポートの解除料を支払って短期で解約したらどうか。
まず、購入代金が15,552円、1ヶ月だけ通信サービスを使うとして、その料金が7,000円。さらに、端末購入サポートの解除料が39,204円。追加で、2年契約の解除料が10,000円。その他にも細かい費用はあるが、ザックリと合計で71,756円になる。
やはり毎月の割引である月々サポートが付いたほうがいい。
本体費用だけを比較すれば、月々サポートであれ端末購入サポートであれ同じ額になるが、購入時にドカンと割引されると、ケータイ販売店が独自に用意する施策が適用されない可能性もある。
ケータイを販売するお店の気持ちとしては、購入価格が安いのだから、あえて何かインセンティブを用意しなくてもいいと考えられる。逆に、販売価格が高いと、購入時に何らかの割引などがないと売れないだろうと考える。
となると、購入時に割引がない方が購入者としては有利なのではないか。今では店頭で割引やキャッシュバックを案内しにくくなったけれども、見積もりを作ってもらえば、お店独自の割引も分かる。
店頭では案内していないものの、カウンターに座って見積もってもらうと、本体価格から60,000円が割引されていた。ケータイを契約した3月にはそういうことがあった。見積もりを作ってもらうまでは分からない店舗独自の割引で、「あぁ、今はそういう形で伝えるのか」と。
端末購入サポートは販売価格を見ると安いように思えるが、解除料が発生しない13ヶ月目まで利用しても、短期間で解約してもそれなりの費用がかかるような仕掛けになっている。
最もお得なのは、月々サポートが適用される機種を選び、MNP契約で購入時に割引やキャンペーンを適用させて、24ヶ月使うという形だ。