2018年1月1日以降はFire TVからYouTubeのビデオが観れなくなると言われていたが、確かに直接的には視聴できなくなったけれども、"間接的"には視聴できる。
以前は、YouTubeアプリ(Fire TVにインストールしているもの)から直接にビデオを視聴できたけれども、2018年1月1日以降はこの方法ではビデオを観れない。
「じゃあ、どうやってYouTubeのビデオを観るの?」と思うだろうが、Amazonはなかなか上手い方法を考えだしたんだ。
その方法とは、Firefoxを使ってYouTubeにアクセスするもの。
アプリではなくブラウザからYouTubeにアクセス。
2018年1月時点でも、Fire TVにYouTubeアプリは残っている。ただ、そのアプリをタップしても以前のようにビデオは観れない。
2017年の12月22日にこんなメールがAmazonから届いた。
「今更、ブラウザ?」と思ってしまうが、、、 |
FirefoxとSilkブラウザが使えるようになったとのお知らせ。
Amazonが作ったブラウザ。 |
ブラウザとは、ネットを閲覧するためのアプリで、Yahoo!やGoogleのサービスにアクセスする時に使うもの。インターネットエクスプローラーやMicrosoft Edgeと言ったほうが分かりやすい人もいるかもしれない。
「ん? そんなものが使えるようになったから何なの?」
そう思う人もいるだろうね。
でも、これ、凄いことなんですよ。
ブラウザがあれば、YouTubeにアクセスできるわけだから、以前のようにビデオも観れる。
以前はアプリ経由だったが、これからはブラウザ経由でYouTubeのビデオを観れるというわけ。だから、Fire TVでYouTubeが観れなくなったと嘆く必要はもう無いのだ。
Fire TVからFirefoxを起動すると、こんな画面が表示される。
YouTubeのために用意されたFirefoxと言っても過言ではない。 |
左上の一番良い場所にYouTubeのショートカットアイコンが置かれている。これをタップすればFire TVからYouTubeを観れるのだ。
ちなみに、Amazonが作ったブラウザ Silkでも似たような画面が表示されるので、YouTubeを使うならばどちらのブラウザでも構わない。
Firefoxユーザーを人質に取ったAmazon。
GoogleからYouTubeへのアクセスを遮断されたAmazonだったが、今回は妙手を打ったと思う。
Amazonが折れて、Googleに妥協しそうな雰囲気だったけれども、ブラウザを経由して間接的にYouTubeにアクセスするという方法をAmazonは選んだ。
ブラウザでYouTubeにアクセスするのは何ら変わった方法ではないし、パソコンではごく普通の方法だ。しかし、スマートフォンやFire TVではアプリを軸に各種のサービスにアクセスするのが主流になっているため、ブラウザを経由するのはちょっとトリッキーな方法。
ブラウザ経由で間接的にYouTubeにアクセスすれば、Googleはアクセスを遮断しにくい。もし遮断してしまうと、Fire TVユーザーだけでなく、Firefoxを使っているユーザー全体に影響を及ぼしてしまう。
つまり、Firefoxのユーザーを人質にして、Fire TVでYouTubeを視聴できるようにしたわけだ。
実に上手い切り返しで、この方法で来られたらGoogleとしてはお手上げだ。
今回の勝負はAmazonの勝ちと言える。