HDMIケーブルで接続できるモニターというと、PC用のディスプレイやテレビを思い浮かべるところですが、「もっと小さいHDMI対応のモニターはないか」と探していたところ、10.1インチサイズのものがあり、使い始めてみた次第。
デジタルカメラと接続させて、カメラに写っている映像をモニターから見るのが一番の目的でしたが、それは実現できました。モニターの電源を入れて、HDMIケーブルで接続すれば、カメラで映し出している映像がモニターで見れます。
事前の初期設定も必要なく、ケーブルをポン付けするだけですから簡単。
カメラで写っている映像はカメラ後部のモニターで見れますけれども、後ろではなく他の場所から見たい場合は外部モニターが必要になります。そういう時にこの手の小さいサイズのモニターがあれば助かります。
さらに、このモニターにはスピーカーまで付いており、Amazon Fire TV Stickを接続すれば、プライム・ビデオをこのモニター単独で視聴することすら可能です。テレビほどの豪華な音は出ませんけれども、視聴できればOKという程度でしたら満足できます。
専用モニターだとカメラと組み合わせるしかありませんが、スピーカーがあれば、他の用途でも使えるわけです。
では、続いて詳しく紹介していきます。
パッケージの中身は、
- モニター本体(重量は476g)。
- 電源用ACアダプター(ケーブルの長さは900mm。電圧12V。定格電流1A)。
- HDMIケーブル(長さ1,450mm)。
- BNCケーブル(長さ1,000mm)。
- VGAケーブル(長さ1,500mm)。
- モニター台座(縦幅90mm、横幅120mm。土台部分は金属製。可動部分はプラスティック製)。
- 説明書(英語表記)。
以上7点です。
箱もコンパクト。 |
カメラ用の三脚に取り付ける。
台座にモニターを取り付ける金具を見て、「これ、何とかして三脚に付けられないかな?」と思案していました。三脚に固定できれば映像を見やすいですからね。
銀色で四角の小さな部品(付属の台座に付いている金具)を見ると、ネジ穴が空いています。台座のネジをこの金具に取り付けるようになっているのですが、このネジのサイズ、どこかで見たような感じ。
ネジ穴をよく見ると、三脚で使われているネジサイズとよく似ている。「もしかして、同じサイズなんじゃないか?」と思い、三脚の雲台に付いているネジと組み合わせてみたところサイズはピッタリでした。ネジ径もピッチ幅も同じです。
ならば、三脚の雲台をモニターの金具と組み合わせれば、三脚にこのモニターを取り付けられるわけです。
これは嬉しい誤算です。モニターが手元に届くまでは、三脚には付けられないんだな、と考えていたのですが、実際に手元に届いて工夫してみると、付けられるんですね。
まず、金具をモニター後部の溝に入れ込んで、そこに三脚の雲台を合わせ、ネジを締めます。その後、雲台とセットになったモニターを三脚に取り付ければ完成です。
取付部がグラグラすることはなく、安定感はバッチリです。
三脚と一緒に使うと、コネクター周辺がデスクなどに干渉しませんので、この点も良いところです。
デスクに置いて使うとなると用途が限られてきますが、三脚に取り付けられるとなると用途が広がります。
PCのサブディスプレイとして使ったり、ゲーム用のディスプレイとして使うことも可能ですが、私が最も気に入っているのは、モニターを三脚に付けれられるという点です。
カメラ専用のモニターは高価。
三脚にモニターを付ければ、離れた場所でカメラの映りをチェックできますし、ビデオ撮影時のアングル調整にも使えます。
カメラ用の専用モニターも販売されていますが、小さいモニターなのに値段が4万円ほどしますので、映っている内容をザックリと把握するだけの用途では割高な買い物になります。
このモニターならば、三脚に付けられますし、カメラモニターとするならば価格も手頃です。さらに、カメラ以外の用途でも使えますから、汎用性が高いです。
台座をドライブレコーダー用に流用。
三脚にモニターを取り付けると、台座が使われずに余ります。
台座のネジ穴はビデオカメラの三脚穴にも合いますし、付属の両面テープで台座を固定できますから、ドライブレコーダーを固定するための道具にしてもいいでしょう。
車のダッシュボードに台座を両面テープで貼り付けて、そこに小型のビデオカメラを取り付ければ、簡易なドライブレコーダーになります。
ACアダプターのケーブルが短い。
電源用のケーブルは900mmしかなく、これは短いです。
用途によって求める長さも異なりますが、私の場合は2,000mmぐらいは欲しいところです。
三脚にモニターを取り付けるとなると、長いケーブルが必要になりますから、2mもあれば十分です。しかし、90cmではやはり短いです。
とはいえ、延長コードと組み合わせて使えば、ケーブルの短さをカバーできます。
また、付属のACアダプターは汎用品であるため、他の製品で使われているACアダプターを流用できます。私のところでも、デスクライト用のACアダプターをこのモニターで使用できました。
ただし、他の製品で使用しているACアダプターを接続すると、ものによっては不具合を発生させますので注意が必要です。
電源周りが弱いというレビューもあるようですが、確かに電源ケーブルの接続が不安定なところもありますが、使用に支障があるほどではないです。ゲームのように常にディスプレイが点灯していないといけない用途にはオススメできませんね。
モニターフィルムが剥がれなかった。
箱から取り出して、モニター画面についているフィルムを外そうと持ち手を引っ張ると、持ち手(画面右上に付いている緑のタグ)がちぎれてしまいました。
爪でカリカリと隅の部分から外そうとしましたが、フィルムは取れませんでした。外そうと粘っていると、画面の右上に傷のようなものが付いたので、剥がすのを諦めました。
フィルムを剥がさなくても支障はないのでそのままにしています。
もし、フィルムを剥がせない時は、無理に剥がそうとしない方が良いです。画面に傷が付きますから。
そもそも剥がすものではなかったのかもしれない、、、。
モニターの調整メニュー。
設定画面では、明るさ、使用言語、音量を調整でき、さらに画面の縦位置や横位置まで調整できるメニュがあります。
最初は、まず音量を20程度まで下げるようにしてください。
ChromecastやAmazon Fire TV Stickと組み合わせて。
HDMIコネクターにChromecastやAmazonのFire TV Stickを挿し込んで使ってみました。
モニター端子にはUSBコネクターがあり、「ここから給電できるのでは?」と思うでしょうが、ChromecastやFire TV Stickを動かせるほどの電気は流れません。
USBから電源を取ると、モニターが再起動してしまい、さらに、Chromecast、Fire TV Stickも動力不足で起動しません。このようなことをすると、機器が故障する原因になります。真似をしないでください。
テレビのUSBコネクターならば、十分な電気が流れますから、ChromecastでもFire TV Stickでも問題なく動きます。
もし、これらをモニターと組み合わせて使うならば、別途でACアダプターから電気を供給し、モニターとは別電源にする必要があります。
モニターに付属しているUSBコネクターからではなく、ACアダプターからFire TV Stickに電気を送れば、このモニターでプライムビデオなどを観賞できます。
画質も、粗いとか汚いと表現するものではなく、タブレットや液晶テレビに近いぐらいキレイに映ります。ただし、視野角は狭いため、なるべく正面から画面を見るようにしてください。
スピーカーから出る音が大きい。
音量ボリュームは0から100まで調整できますが、30でも十分に音は大きいぐらいです。
初期設定ではボリュームは50に設定されています。50だとさすがにうるさすぎますから、音を出す前に20ぐらいまで落としておくと良いでしょう。
ちなみに、モニターの端子にはヘッドホンやイヤホンを挿し込むイヤホン端子はありません。音は背面のスピーカーから出ます。
モニターのスピーカーというと、貧弱なものが多く、「大きな音なんて出ないだろう」と思うでしょうが、このモニターのスピーカーから出る音はなぜか大きいので注意してください。
これだけ大きな音が出れば、イヤホンやスピーカーを用意する必要はありません。そう考えると、スピーカーとしては優秀です。
HDMIケーブルで接続できるモニターではありますが、PC用のディスプレイやテレビのような品質を求めるのは酷です。あくまで映像を確認する程度の簡易な用途で使うのが適しています。
カメラ用モニターとして使うのが最もオススメ。途中で映像が切れたとしてもさほど影響がありませんし、モニターへの負担も軽いです。
今回紹介したモニターはこちら