2017年6月28日

JAL国内線のWi-Fiが無料に。でもあまり期待するべからず。



JALの国内線で機内のWi-Fiを初めて使ったのが今年、2017年の1月。北海道へのフライトで、飛行時間は約2時間。

その頃は、Wi-Fiの無料キャンペーンを実施していて、座席の前にあるラックに接続方法が記載された冊子が入っていた。

離陸して5分後から利用でき、着陸の5分前まで通信できる。初めて利用する場合は、接続用のアカウントを作る必要があるが、このアカウントは無料で作成でき、後のフライトでも利用できる。

離陸して5分というと、まだ飛行機が上昇中で、機内サービスも始まっていない時間帯だが、ネットに接続することはできる。飛行機では通信機器を使ってはいけないという思い込みがまだ残っているからか、飛行機の中でスマホを操作している人は多くない。

今では離陸時と着陸時を除いて、通信機器を使えるようになっていて、飛行機ではケータイなどはダメというのはもう昔の話。

https://www.jal.co.jp/dom/wifi_free/index.html
飛行機内での無料Wi-Fiサービス- JAL国内線

今年、2017年の1月、さらに3月にもJALの国内線に乗ったが、その時もまだキャンペーン中だった。6月になって、通常メニューとして無料になった。





http://blog.ymsro.com/2017/04/jalwi-fi.html
JALの国内線で無料のWi-Fiを使ってみた。

無料でネットを利用できるのは嬉しいのだけれども、実際に機内のWi-Fiを使った感想としては、快適と言うにはちょっと遠い感じ。かと言って激遅で使い物にならないと言うほどでもない。体感的には、低速プランのADSLぐらいかなという感じ。


ADSLなんてサラッと書いちゃったけれども、もうADSLという通信サービスを知らない人がいても不思議じゃない。生まれたときから固定回線は光ファイバーで、スマホでネットに接続するのが当たり前な世代にとっては、「ADSLって何?」、「何か新しいゲームですか?」とマジメに聞かれそう。

ADSLというのは、簡単に書くと、固定の電話回線を使ってネットに接続するサービスのこと。NTTの固定回線にモデムという通信機器を取り付けて、ネットに接続するシロモノ。確か、2001年ごろに、ソフトバンクがYahoo! BBというサービス名で、赤い袋に入った通信モデムを配っていたのを覚えている。

8Mコース、24Mコース、50Mコースみたいに速度でメニューが分かれていて、50Mコースは最も通信速度が早いコースなのだが、月額料金が確か4,700円ほどだった。料金が高いコースほど通信速度が早いと思いがちなのだが、これがまたそうは問屋が卸さない。

ネットに接続する場所と固定回線の基地局との距離に影響を受けるのがADSLで、基地局から離れると通信速度がガクンと落ちる。固定回線なのになぜ基地局との距離が影響するのかと不思議な感じだろうが、昔はそういうものだった。光ファイバーならば基地局との距離による影響は誤差程度だろうが、ADSLでは2kmも離れれば通信速度は大幅にダウンした。

だから、50Mコースなんて料金が高いコースを契約しても、実際に使うと全然大したことが無いなんてこともザラ。私の場合も、最初は50Mコースだったが、何回かプロバイダーを変更した結果、8Mコースでもそれなりの速度が出ると分かり、随分と無駄なことをしたものだと思う。


ADSLの話はこれぐらいにして、JALのWi-Fiに話を戻そう。

スマホを機内に持ち込んで機内のWi-Fiでネットに接続できるのだが、あまり過大な期待はしないように。普段から使っている光ファイバー回線やLTE回線に比べると、通信回線は貧弱だ。

ウェブサイトもスパッと表示されることはなく、3秒ぐらいは待たされる。とはいえ、イライラするほどではない。まぁ、我慢できるという程度。

メールの送受信も問題ない。通信量は多くないので、機内のWi-Fiでも大丈夫。

あとは、LINE、twitterなどのSNSだが、これもテキストがメインだから通信量はしれている。実際に利用してみても、支障はなかった。

さらに、Amazon Musicで音楽を聴いてみたが、以外にも通信は快適だった。途中で音楽が途切れることは無く、これは想定外だった。そのため、機内では音楽をBluetoothイヤホンで聴きながら、ウェブサイトを閲覧していた。


あとは、YouTubeなどのビデオ視聴だが、これは無理。機内の案内冊子でもビデオサービスを推奨していないので、機内の回線では視聴するのはヤメておくべき。ただし、機内Wi-Fi専用のビデオサービスがあり、JALが用意したラインナップに含まれるビデオは支障なく視聴できる。おそらく、ネット回線を通さず、機内にビデオのデータを置いて、それを視聴しているため、他のビデオサービスとは違うわけだ。


重要な点として、機内のWi-Fiはセキュリティがかかっていないため、通信する内容には注意が必要。「VPN接続すればいいのでは?」と思うところだが、VPN接続をONにするとデータが流れなくなってネットを使えない。そのため、VPN無しでセキュリティがかかっていないWi-Fiを使うことになる。


私は飛行機に限らず、公衆無線Wi-Fiを当てにしていないタチで、「使えればいいか」という程度で期待している。あくまで無料のサービスでしかないので、使い心地が悪くても仕方ないという雰囲気がある。空港やホテル、飲食店など、Wi-Fiを利用できる場所は多いけれども、なるべくならばLTE回線でネットに接続したいというのが私の希望。どこでWi-Fiを使えるかを探さなくていいし、通信速度も早い。さらに、セキュリティの面でも安全。