電子書籍エディターは、これまでに色々と登場してきたが、「これに決まり」と言い切れるものがなかった。
MicrosoftのWordでもいいし、無料で使えるオンラインWordでもいい。さらに、AppleのPagesでも電子書籍は作れるし、Sigilなんていうオーサリングソフトもある。
もう随分と前からあったのだが、Appleの純正アプリとして電子書籍を作成するソフトがある。iBooks Authorというアプリで、その存在を知ったのはつい最近。今は2017年の2月で、2011年からiBooks Authorアプリは存在したので、6年ほどスルーしていたわけだ。
iBooks Author - Apple
2011年に、確か電子書籍関連で何か変更らしきものがあったはずで、Appleもプレゼンで告知していたが、すっかり忘れていた。
iBooks Authorは、Appleでのプラットフォーム専用の電子書籍しか作れないと思っている人もいるだろうが、AmazonのKindle書籍も作成できるスグレモノなのだ。
Macでkindle本を作る人、もしくは作りたい人は、このiBooks Authorを使って電子書籍を作ることをオススメする。
では、以下にて、アプリの使い方などを紹介していこう。昔の道具に比べれば、難しいものではないので、心配なく。
以前は電子書籍を作成するときにPagesを使っていた。もちろん、Pagesでも電子書籍を作成できるが、レイアウトが崩れやすいのが難点。実際に作成すると分かるが、特に画像を入れるときにレイアウト崩れが頻発する。
文書作成ソフトなので、電子書籍に特化して作られていないため、Pagesで不具合が出るのは仕方ない。
一方、iBooks Authorは電子書籍製作専用のアプリケーションなので、レイアウトがキレイ。文字だけでなく、画像を入れても表示内容が安定している。
Appleのプラットフォーム向けのアプリだと思われているフシがあるが、AmazonのKindle本を作るためにもiBook Authorは使える。というか、ベストな道具と言っても過言ではない。
使い方は、まず、
iBook Authorでコンテンツを作成する。文字なり画像を入れて、電子書籍を作るわけだ。ここは問題ないはず。
次に、本が出来上がったら、epubファイルを書き出す。
書き出しメニューから。 |
ePub形式でファイルを作成。 |
ePubファイルができたら、Kindle Previewerでepubファイルをmobiファイルに変換する。
ePubからmobiに変換。 |
これでKindle本は完成する。
使うソフトは、iBooks AuthorとKindle Previewerの2つ。前者はAppleの純正アプリ、後者はAmazonの純正アプリで、どちらも無料。
iBooks Author - Apple
特に良いところは、レイアウトの安定感が抜群なところ。細かい調整をしていると、こっちを調整すると、あっちがおかしくなる、という類の面倒な事象に遭遇する。Pagesで電子書籍ファイルを作るときには特にそうだった。
iBooks Authorは電子書籍を作るために特化した専用アプリなのでPagesよりは使いやすい。
これからkindle本を作る人だけでなく、今でも電子書籍を書いている人にはiBooks Authorは是非ともインストールして使うことをオススメする。Mac用の電子書籍作成ソフトはコレで決まりと言い切ってもいいぐらいの出来だ。