2016年3月21日

サルにスマホを売る方法。


2016年の3月は、例年とは様相が変わったケータイ販売市場になり、年度末の特売セールは鳴りを潜めた。

その一方で、一定の条件のもとに、格安で販売されているスマホもある。docomoだと端末購入サポートの対象になっている端末。auならば、MNP au購入サポートの対象になっている端末がそれだ。

機種変更でも一括0円、もしくは一括10,000円程度で、GALAXY S6やNexus 5X、さらにはiPad mini4も新規一括0円になるのが端末購入サポートによる割引。

一括0円となると、機種代金は完全に0円になるので、さもお得に感じる。実際に、端末購入サポートの対象になった端末はオンラインショップでも売り切れているようで、それなりに売れているのではないかと予想できる。

docomoオンラインショップのiPad mini4


Galaxy S6は全色在庫無し。

スマホやタブレットの本体が0円なり10,000円だと、反射的にお得だと感じてしまうけれども、割引には「販売時の割引」と「毎月の割引」、この2つがある。



上記のような販売時の割引を適用すると、購入時は確かにリーズナブルだけれども、毎月の割引が無いので、通信料金で端末代金を支払う形になる。

一方、毎月の割引を適用する場合はどうなるか。docomoだと月々サポート、auの場合は毎月割、これらが毎月の割引に相当するが、こちらを適用すると、販売時の割引はほとんどない。キャンペーンやクーポンなど、特別な割引もあるが、そのようなイレギュラーなものを除くと、毎月の割引を選択した場合はトレードオフで購入時の割引が少なくなる。

販売時の割引を選択するか。それとも、毎月の割引を選択するか。ケータイの割引は、要するに朝三暮四の仕組みなのだ。

一括0円でスマホを買えば、毎月の通信料金が高くなる。逆に、スマホを定価で買えば(実質0円は定価販売と同じ)、毎月の割引が付いてくる。先に割引を食べるか、後から割引をちょっとづつ食べるか。その違いでしかない。

2015年以前ならば、購入時に割引があり、さらには毎月の割引もある。その上に、キャッシュバックまで付く。そのようなチョットおかしな販売がされていたが、2016年の3月現在はそういう売り方もなくなってきた。その代わりに、格安でスマホを販売するが、毎月の割引は無いという売り方が主流になりつつある。

一括0円(もしくは一括10,000円程度)のスマホやタブレットに飛びつく人は、朝三暮四のサルと同じだ。しかし、「どっちも一緒じゃないか」と気づけば、あなたは人間だ。