嵐山というと、モミジを見に行くところ。これが私のイメージなのだけれども、嵐山には天然温泉なるものがあって、「色々な店があるなぁ」とは知っていたが、温泉があると知ったのは半年前ほど。
もう嵐山に訪問するのは10回近くになるが、おそらくもっと前から温泉はあったのだと思うが、その存在に気づかず。
旅行サイトのじゃらんでちょうど1,000円分のクーポンが手に入ったので、何かないかと探していると嵐山の「風風の湯」を見つけ、ちょうど入浴料が1,000円だったので申し込んだ。「あそこに温泉なんてあったっけ?」と思いつつ、検索で調べると、確かに天然温泉がある。
4月22日、桜のシーズンも終わったタイミングで風風の湯へ行ってみたので紹介しよう。
温泉というと、近畿地区ではやはり有馬温泉を思い浮かべる。金泉の黄土色湯に浸かって一息。有馬温泉に比べれば2段も3段もグレードは下がるけれども、観光地にある銭湯だと思えば上等なもの。
施設は大規模なものではなく、「ちょっとグレードの高い銭湯」という感じ。今流行のスパとか、立派なホテルの内湯みたいに、スンゴイお風呂ではないけれども、嵐山を歩き回って、汗を流し、疲れた体を癒やすには丁度いいサイズ感。
到着したのは、土曜の昼過ぎの13時30分頃。お店の外にはたくさんの人がいたが
お客さんは、男性側で15人から20人ほど。入り口を入って右手に下足箱ルームがあり、そこに履物をIN。扉には鍵が付いていて、その鍵は受付でロッカーキーと交換する。
ちょっと規模が大きい銭湯やスパに行くと、下足箱の鍵とロッカーキーを交換するのが一般的。靴を保管したのが分かるし、「鍵がどっかに行っちゃった」なんてこともない。まぁ、お風呂に入るだけで鍵を失くすなんてことは滅多にないけど。
受付を抜けると、休憩処、自動販売機、さらに電子レンジが2台、電気ポットが2台。さらに蛇口付きのシンクまである。
ちなみに、電子レンジや電気ポットがあるとなると、「おや? 何か食べ物を持ち込んでもOKなの?」と思うだろうが、それはダメ。「じゃあ何で電子レンジやポットがあるんだ?」と思いたくなるのだが、そういう不思議な温泉なのだと思う。
あとは、有料のもみほぐしサービスがあり、血圧を測定する機械も2台ある。床は畳で和風な雰囲気。
廊下を進むと更衣室がある。更衣室のロッカーは30ほどあり、数では町中の銭湯並。ドライヤーは6つほどあり、料金は無料。銭湯だと20円か30円を入れて、1分間ほどブーンと動くタイプが主流だけれども、風風の湯では自宅のドライヤーのように自由に使える。さらに、ヘアーリキッドや綿棒も置かれていて充実感がある。
あとは、濡れタオルを絞る「しぼり処」もあり、蛇口まで付いていて、ちょっと洗って何かをするなんてこともできる(「何か」って何だ?)。そのしぼり処の隣にはウォータークーラーもあり、冷たい水を飲める。
タオルやバスタオルはレンタルされているが、自分のものを持ち込んでもOK。有馬温泉の宿泊施設だと、タオルとバスタオルは脱衣所に置かれていて、「ご自由にどうぞ」な状態だが、ここは違う。
浴室に入ると、すぐ目の前にかけ湯があり、その隣には持ち込みのシャンプーなどを置ける木製の棚もある。内湯は2つで、体を洗えるシャワーは15箇所ほどある。また、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、この3つは備え付けられている。体を洗うときに座る椅子も木製で、桶も木製。銭湯だと黄色いプラスティック製のものを見かけるが、ここは木の桶。随分と古いのか、やや黒ずんで使い込まれている。
内湯の1つが、ミルキーバス、もう1つが天然温泉のお風呂。ミルキーといっても何か入浴剤が入っている感じではなく、細かい気泡がたくさん含まれていてミルキーだったのか、湯加減は私好みだった。一方、天然温泉の方は、すこし温度が高くて、あの熱さはちょっと苦手。
外に出ると、露天風呂が1つあり、水風呂とサウナも外にある。露天風呂に入ると、目の前に桜の木が生えていて、もう少し早く来れば、満開の桜を見ながらお風呂に入れたはず。ちなみに、露天風呂は白湯で温泉ではない。
虫や桜の花の切れっ端がドンドンと降ってきて、お風呂の水面に浮かんでいる。桜が咲いていれば、花びらが舞って桜吹雪になるはずだが、ほぼ全部散っちゃって、落ちてくるのは花びらが取れたサヤの部分だけ。
桜のシーズンは終わったけれども、まだ肌寒い気温で、露天風呂に入りながら上半身を出していると、これが気持ち良い。寒さと暖かさの境界線を体感できるのが露天風呂の良いところで、4月後半だと丁度いい時期。
サウナと水風呂もあったけれども、これが想像を超える狭さ。サウナというと、大人の男性が8人とか10人ぐらいは入れる大きさだと想像していたが、実際は大人の男性が4人入るとイッパイになる。隙間を空けずに、ミッチリと入れば、6人は入れそうだが、サウナで満員電車気分になるのはイヤだろうから、そうなると3人か多くても4人が限界。
町中の銭湯にもサウナはあって、ああいうところでも、大人6人ぐらいは優に入れるものだが、ここのサウナはそれよりも小さい。もう少し大きめだったら、私も入ったのだけれども、あの小ささではちょっと入りづらい。
サウナの前には水風呂もあって、こちらもまた小さい。大人が3人ほど入ればいっぱいになるぐらいの大きさで、京都の基準ではこれが適正サイズなのだろうか。
サウナと水風呂の小ささには残念な気持ちはあったものの、それ以外の部分では概ね満足。
お風呂から出た後は、広々とした休憩処で小休止。大きなテレビ、サイズは50インチぐらいあったか。ドーンと1台置かれている。マンガを置いている棚もあって、手にとって読まなかったけれども、やや古い感じのマンガが並んでいた。
休憩用のテーブル(長方形のちゃぶ台)が10ほどあり、座布団がそれぞれ4枚づつ敷かれている。
電子レンジや電気ポットがあるのに、持ち込みは禁止。 |
電子レンジがあれば、チルド系の食べ物を持ち込むとか、冷凍食品を持ち込んでもいいかのように思ってしまうし、電気ポットがあればカップラーメンを持ち込んでもいいんじゃないかと思ってしまうが、そういうのはお断りらしい。
「じゃあ、何のために電子レンジと電気ポットがあるんだ?」と思えたが、まぁ何かに使うのだろう。
この風風の湯にはフリーWi-Fiが用意されていて、スマホなどを持ち込めばネットに接続できる。
セキュリティはナシなので、VPNなどの自己防衛で。 |
下りは5.81Mbps。 |
ウェブサイトを閲覧しても、遅さを感じることはなく、お風呂上がりにちょっと使う程度ならば十分な内容だ。
京都 嵐山温泉 湯浴み処 風風の湯(ふふのゆ)