2017年5月29日

価格はAirPodsの1/3。ケーブル無しのBluetoothイヤホンを初体験。


イヤホンにはケーブルが付いた有線タイプと、ケーブルが無い無線タイプがあるが、今まではBluetoothイヤホンといっても左右が連結されたものを使っていた。

左右がつながったBluetoothイヤホン。

Bluetoothで無線接続できるのはいいのだけれども、まだ完全な無線にはなっていなかった。無線と言いながらケーブルはあるからね。

今回は、さらに無線化が進んで、完全にケーブルが無くなったイヤホンを使ってみることにした。

ケーブルが無くなった。

使い心地やスマホなどとの接続状況、さらには収納ケースにバッテリーが内蔵されているなど、他のイヤホンには無い特徴があるので紹介しよう。






私が使っているのはSoundPEATSのQ29というワイヤレスイヤホン。無線イヤホンという点では他社の製品と同じなのだが、このイヤホン独自の特徴がある。

ケーブルなしのイヤホンというと、AppleのAirPodsを思い浮かべるはず。


これがAirPods。

ケーブルが無くなって、耳からポロンと落としてなくしちゃいそうなイヤホン。Appleの純正イヤホンということでお値段もなかなか高くて約2万円ほどする。

無線イヤホンは使ってみたいれども、さすがにイヤホンで2万円というのはちょっと、、、。と感じている方もいらっしゃるはず。

ちなみに、私が使っているワイヤレスイヤホンは、AirPodsの1/3ほどの価格で買える。ケーブルが無い点はAirPodsと同じだし、もちろんイヤホンジャックが無くなったiPhone7でも使える。



ケースにバッテリーが内蔵されている。


このイヤホンの特徴でまず伝えたいのは、ケースにバッテリーが内蔵されているという点。

充電ケーブルをケースに差し込んで、ケースの中にイヤホンを入れて充電する。こういうものだと思ってしまうだろうが、実際はちょっと違う。

イヤホン本体にもバッテリーは入っているのだが、収納ケースにもバッテリーが内蔵されていて、充電ケーブルが無い状況でもイヤホンを充電できる。ここが気に入っているところで、充電ケーブルが無ければ充電できないんだと思い込んでしまうところ、「実はケースの中にバッテリーが入っているんですよ」と。

この収納ケースにバッテリーが入っている

ケーブルが付いていないイヤホンなので、使い終わったらケースに入れるだろうが、ケースに収納すると同時に充電もしてくれるわけ。イヤホンを紛失しないし、保護してくれるし、さらに充電までしてくれる優れもの。

あらかじめケースを満充電にしておけば、イヤホンを2回から3回、満タンまで充電できる。外出時にケーブルを持ち歩いていないときに、イヤホンとケースを一緒に持ち出せば、イヤホン専用のモバイルバッテリーのような役割をケースが果たすわけだ。

ちなみに、AirPodsにも収納ケースに充電機能があり、AirPods本体を数回フル充電できるようなので、このイヤホンと同じだ。





左右ペアで使ってもいいし、それぞれ単独で使うことも可能。


イヤホンやヘッドホンというと、左右を常にセットで使うのが主流だが、本製品はケーブルで左右が連結されていないため、ペアで使うだけでなく、それぞれを別のデバイスに接続させ単独で利用することも可能。

例えば、片方をスマホに接続して、もう片方をタブレットに接続するとか。片方を自分が使い、もう片方を友人に貸すとか。片方を電話で使い、もう片方を音楽を聴くために使うとか。このように左右を分離した使い方ができる。

もちろん、右側だけ使う、もしくは左側だけ使う、という片側スタイルも可能だ。

クルマに乗っていて、右か左の片方だけを耳に付けておき、電話がかかってきたらイヤホンのボタンを押すと電話に出ることができる。ハンズフリー通話の道具にもなるわけだ。


左右のイヤホンにはマイクがあり、通話もできるようになっている。電話で利用する場合は、左右両方を同時に使ってもいいし、どちらか片方だけを耳につけて通話するのもOK。





デバイスとのペアリング状況。


iPhoneとiPad(いずれもiOS 10.3.2)では支障なく利用できている。片方だけ使ってもいいし、左右を同時に使うのも問題ない。

古い機種だが、AQUOS PHONE ZETA SH-02E(2012年11月発売。Android 4.1.2)でも利用できる。もう5年ほど前のスマートフォンだが、Bluetooth機能は搭載されているのでこのイヤホンを利用できる。

Xperia Tablet Z(2013年4月発売。Android 4.2.2)では、イヤホンをBluetoothでペアリングでき、音も出るのだが、このイヤホンをBluetoothで接続している間はWi-Fi回線に接続できなくなる。どうしてこういう症状が出るのかは不明だが、Bluetooth接続を解除すれば、Wi-Fi回線に繋がるようになるので、ネット回線を切った状態ならば本製品を使用できる。

Amazon Fire TV Stickとの組み合わせも可能ですが、イヤホン側で音量調整ができないという欠点がある(音量を調整するボタンが無いため)。




音量を調整できるボタンが無い。


Bluetoothイヤホンやヘッドホンには色々とスイッチなりボタンがあるもので、他の製品では音量を調整できるボタンが備わっているものが多い。

しかし、このイヤホンには左右のイヤホンに1つずつのボタン(SoundPEATSのロゴが入ったもの)しかないため、イヤホン側で音量をコントロールできない。

スマートフォン、タブレット、PCに接続している場合は、デバイス側で音量を調整できるので支障は無い。しかし、Amazon Fire TV Stickをテレビに接続し、このイヤホンで音を聴くとき(BluetoothイヤホンをFire TV Stickに接続する)は、音量を調整できない(Fire TV StickとBluetoothイヤホンを組み合わせて利用すると、テレビのリモコンでは音量を調整できなくなる)ため、大音量に固定されてしまう。

私はテレビの音量を小さめに設定して視聴するタイプなので、あれだけの大音量に固定されたらさすがに使えない。

左右にボタンが1つずつあり、シンプルな構造になっているのが良いところなのだが、音量ボタンが無いために、利用する場面(私のようにAmazon Fire TV Stickと組み合わせる場合)によっては困る。

音量が調整できないという点はこのイヤホンの欠点かと思う。




ペアリングするときのコツ。


こういうイヤホンを使うとなると、電源を入れれば使えるだろうと思ってしまうが、ちょっとしたコツが必要だ。

まず、左右のイヤホンをセットで利用する場合、先に右側のイヤホンから電源を入れる。右からというのが重要で、左から電源を入れると、左右をセットで使えなくなる。


「SoundPEATS」のロゴが表示された部分がボタンになっているので、これを5秒ほど長押しするとペアリングモードになる。押す時間をもう少し短くすると電源をONにするだけで終わる。

ボタンは片方ごとに1つだけ。


ペアリングモードに入った後、スマホなどのBluetooth機能をONにすると、「Q29-R」という機器名が表示されるので、それを選択すると接続が完了する。PINコードなどの入力は不要だ。

右側の接続が終わった後に、左側イヤホンのボタンを2秒ほど長押しして電源を入れる。このとき、あまり長押しを続けるとペアリングモードになり、左右のイヤホンで連携ができなくなるので、短めにボタンを押すのがコツ。

左側の電源が入り、2、3秒ほど待つと、左右のペアリングが完了し、ステレオモードで音が出るようになる。


先ほど、「先に右側のイヤホンから電源を入れる」と書いたが、もし左側から電源を入れるとどうなるのかというと、左右のペアリングができなくなる。つまり、ステレオモードで使えず、モノラルモードになるわけだ。

このイヤホンは、右側がメインで、左側がサブという位置付けになっており、左右を連携させる場合は、先に右側から電源を入れる必要がある。どっちからでもいいというわけではないので、ここは注意。


サブである左側から電源を入れると、左側単独で利用する状態になり、右側とペアリングできない。この場合は、左側だけでなく、右側も必然的に単独利用(モノラルモード)になるので、左右を分けて使いたい場合は、左側から電源を入れること。

一方、左右をセットで使いたい場合は、メインの右側から電源を入れる。先に右側の電源が入っている状態で、左側の電源を入れると、自動的に左右がペアリングし、ステレオモードで使う状態になる。



使っていると分かるが、やはり安定感は有線イヤホンの方が上だと感じる。無線タイプだと、音が途切れることがあるし、慣れれば気にならないがペアリング作業も必要になる。しかし、ケーブルがないという快適さは有線タイプのイヤホンにはないものだし、ケースに入れると充電できるのも嬉しいところ。

イヤーチップはカナル型なので、飛行機の中で音楽を聴くにも向いている。カナル型だと飛行機のエンジン音を遮断できるし、無線イヤホンの取り回しのしやすさもあって、機内に持ち込むならばBluetoothイヤホンがオススメだ。