iOSアプリとiCloudを連結して利用する場合に、Apple IDのパスワードを使わず、専用のApp用パスワードを作り、それを使うことができる。
ネットサービスのアカウントが増えてパスワードの管理も面倒かもしれないが、Apple IDのパスワードを直接に使わないようにすれば、若干ながら安全度もアップする。
Apple ID用のパスワードとApp用パスワードの違いは?
App用パスワードについてまず疑問になるのは、「Apple IDのパスワードとは違うの?」という点。
結論から書くと、Apple ID用のパスワードとApp用のパスワードは違うもの。
App用のパスワードは、Appleのアカウントにサインインするために使うのではなく、Apple以外の外部ベンダーが作成したiOSアプリとiCloudを連結する際に使うもの。つまり、iOSアプリとiCloudを連結する用途に限定したパスワードということ。
一方、Apple ID用のパスワードは、自分のAppleアカウント全体にアクセスするためのもの。
どんな効果がある?
App用のパスワードを作る目的は、Apple IDを保護するため。
Apple IDで使っているパスワードを使うと、Appを作成している第三者にパスワードを抜き取られる可能性がある。
App用のパスワードを使えば、仮にそのパスワードを抜き取られても、Appleアカウントそのものにはアクセスできないので、アカウントの安全度が向上する。
言うまでもないが、App用のパスワードはApple IDで使っているパスワードとは全く違うものを設定するべき。おそらく、Apple IDとApp用パスワードは似たようなものを設定する人が多いだろうから(同じApple系のサービスだから)、この点は注意だ。
Apple以外にも、他のサービスでも似たような仕組みがある。
Yahoo! JAPANの例だと、サインイン専用のIDを作り、アカウントのIDが外部に知られないようにできる。
自分しか知らないIDをログイン用に別途で用意することで、他人が自分のアカウントにアクセスする可能性を下げる仕組み。
Yahoo! JAPAN のIDはメールアドレスで使っている(@の左側)ので、自分以外の人が知ることができる。そのため、ログイン用のシークレットIDを作れば、メールアドレスでログインはできなくなる。