2015年9月2日

いつの間にか現れた秋雨前線。過激になる運動会の組立体操。


いつの間にか天気図には秋雨前線が登場し、いつの間にか夏は終わってしまった感がある。あれだけうるさかったセミの鳴き声も珍しくなってしまった。7月の後半から8月の前半にかけて、毎朝蝉の鳴き声がこれでもかというほど響き渡り、「あぁ、今日も暑いぞ」と朝からウンザリする。そんな日が今年は多かった。

今年の暑さは過去最高と言っても間違いではない。最高気温が平気で35度を超え、37度や38度まで達する。おそらく今年の熱中症患者は過去最高の数だったんじゃないか。7月30日に京都の下鴨神社へ夏の風情を感じるために行ったものの、昼過ぎ、12時50分に京阪電車で出町柳に到着し、外へ出たとたんに、「これはダメかもしれない」と反射的に感じた。

7月も終わりのあの日は、外で立っているだけでも汗がジワジワと吹き出し、まさに夏が本領を発揮していた。日陰に入ると、日光下よりも10度ほど涼しくなると言われているが、あまりに暑い日だと、日陰に入っても涼しいどころか却って暑くなる。駅のホームには屋根がある部分と無い部分が分かれているところがあるが、暑い日は屋根があるところに人が集まりがち。体が反射的に涼しい場所を求めるのだろうが、屋根があるため風が遮断され、熱気がこもってしまい、屋根がなく日光がサンサンと降り注ぐ場所よりも暑い。

8月8日。大阪の最高気温が38度に。
運動会と言えば組立体操と口に出してしまいそうなほど小中学校の運動会では組立体操がプログラムに組み込まれている。私が小学生や中学生だった頃と違い、近頃はドンドンと過激になっていく傾向にあった組立体操だが、大阪市では制限を課すらしい。





組み体操、タワーは3段まで…大阪市教委が制限
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150901-OYT1T50078.html

 運動会で行う「組み体操」の事故防止を検討していた大阪市教委は1日、実施する際の段数に上限を設けることを決めた。
 四つんばいで重なる「ピラミッド」は5段、肩に乗る「タワー」は3段までとし、近く市立小中高校などに通知する。
 同日午前に開かれた教育委員会会議で決定した。組み体操は運動会の花形として広く実施され、市教委の7月の調査では、市立小中高計446校のうち358校で行われていた。
 一方、児童・生徒がけがをする事故が2014年度は小学校で169件、中学校で32件発生。打撲や捻挫などが多かったが、骨折したケースも計46件あった。
数年前から、運動会は秋ではなく春に実施するようになって、体への負担が減ったはずだが、まだ秋に運動会や体育大会を実施する学校もある。秋に運動会があると、夏休み明けから運動会の練習が始まり、残暑が厳しい中、砂まみれになりながら組立体操を練習していた思い出が忘れられない。

練習するのは苦痛だし、面白いわけでもない。運動会当日に組立体操を見る立場になっても、見ていてそれほど興奮するものではないし、感動するほどのものでもない。にもかかわらず、未だに運動会で組立体操をプログラムに組み込んでいるのはなぜなのか。おそらく、「昔からやっていたから、今もやっているし、これからも続く」そういう惰性で連綿と続いてきたのだと思う。

私が小学生、中学生だった頃はまさにこれとほぼ同じだった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150901-OYT1T50078.htmlより。

私が小中学生の頃は、ピラミッドは5段、タワーは3段だった。上の画像とほぼ同じだが、ピラミッドの形は随分と違う。上の画像では、土台が前後に分散されているが、私が学生だった頃は、縦に積み重ねるタイプだった。下に5人、2段目に4人と続き、5人、4人、3人、2人、1人と順番に上へ重なっていく。これで5段のピラミッドを組み立てていた。

上の画像のようなピラミッドだと1人あたりの負荷が小さいので、昔よりも楽かもしれない。タワーは昔も今も同じ形だが、ピラミッドの形を見ていると、今のタイプは土台の人に強烈な荷重がかかるタイプではなく、上手に負荷が分散される組み方になっている。昔は縦に乗っかっていくだけの単純な構造だったので、下の人に重さがズッシリと伝わっていた。

組立体操に変化を加えるために、最近では段数を増やして見る人を楽しませようとする学校が増えているようで、ピラミッドは8段、タワーが5段などと、単純に段数を増やしてくる傾向があった。ピラミッドは組み方を工夫すれば6段でも7段でもできそうだが、あまり拍車をかけると、崩れた時に怪我をする可能性が高まる。

私は幸いにも組立体操で怪我をしたことは無いが、いつ怪我をする人が出ても不思議じゃないほど危ないのは確かだった。私は体が大きい方だったので、組立体操ではいつも土台役で、重いし、人の足が背中に乗るので痛いし、面白いと思ったことは全然ない。なぜ運動会には組立体操があるのか、ずーっと不満だったが、プログラムから無くなることはなく、今でも組立体操が実施されていると知って残念だ。


組立体操も飽きられてきた感があるので、そろそろ別のプログラムに差し替えても良さそうに思う。例えば、下駄を履いてリレーとか、ヘルメットを被って後ろ向きに走るリレーもいい。ダンスなんかもいいんじゃないか。