2015年9月27日

Book splash(2015.9.27)


マンガでわかる離婚知識から手続きまで 離婚届・親権・慰謝料・養育費・姓・調停離婚・離婚訴訟・公的扶助


離婚について考えるのは、実際に離婚する可能性が高まってきたとき、もしくはすでに離婚すると決意したときぐらいだろうか。独身の人だとまだ結婚もしていないのに離婚について考える可能性は低そうだし、結婚生活中に離婚について考えるなんて何だか不吉な感じがしてしまう。

実際に離婚が迫ってこないと離婚について調べないので、いざそういう時になると混乱して、何から手を付けていいか分からなくなる。どういうときに、どのような対処をするか。これを事前に知っているだけでも随分と安心感を得られる。とはいえ、離婚するつもりも予定も無いのに、離婚に関する本を読むなんて気が向かないかもしれないが、漫画を使ってケーススタディを示し、説明している文章も平易なので、離婚に関する内容を一覧するには良い。



離婚協議書を作成。離婚協議書を公正役場に持って行って公正証書に。公正証書にすると裁判所を経由せずに手続きを進められる。被害届では警察は動かないかもしれないが、刑事告訴状の場合は警察が動く。親権を持っているのに子供が相手に引き取られる(身上監護権が相手に属している)。養育費の算定。慰謝料の請求。離婚には4種類ある(協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚)。離婚届を相手に無断で提出すると私文書偽造。不動産、銀行口座、免許証などの名義変更。

ざっと言葉だけを抜き出しても、興味深いポイントが多々あります。

特に、巻末資料として収録されている養育費算定表は、どれぐらいの収入でどれぐらいの養育費が発生するかを調べられるので興味深い。養育費を支払う夫(妻の場合もある)、養育費を受け取る妻(夫の場合もある)、双方の収入を勘案して決まるようになっている。例えば、妻の収入が多ければ、夫が支払う養育費も減るように、収入次第で養育費が変動するように設計されている。

離婚届を役所に提出すれば離婚は完結すると思われているフシがありますが、実際はそれほど単純ではないのですね。子供とお金に関する取り決めを終えてから離婚届を出すのであって、それらよりも先に離婚届を出してしまうと事態が複雑化します。

夫婦関係が怪しくなってくると、夫婦仲を元に戻そうと家を買う人がいるらしいですが、借金でさらに夫婦仲は悪くなりそうですが、世の中には変わった人もいるんですねぇ、、。




経済は感情で動く―― はじめての行動経済学

「飛行機は車よりも危険な乗り物だ」この判断を肯定したならば、あなたは感情で動くタイプ。経済学を学ぶとき、個人であれ企業であれ、経済に参加するものは全て合理的に行動するという前提で話が進む。私も大学でマクロ経済学、ミクロ経済学と学んできたが、経済に参加する主体は全て合理的に判断し行動するものだと教えられた。失業率0%の完全雇用だって、実際にはあり得ないのに、それを目指そうとする。

頭では合理的に考えていても、実際の行動は感情的になってしまう。雨の日になるとタクシーは早々と引き上げてしまう。これはなぜなのか。雨が降るとタクシーを利用する人が増え、1日の売上目標を早々と達成してしまい、タクシーの運転手が早めに店じまいしてしまうのがその理由。「雨の日は儲かるんだから、もっと営業すればいいのに」と思うところだが、実際はそうならない。

1,000円の商品を半額にすると500円になる。価格の表示を「500円」と表示した場合、「半額で500円」と表示した場合ではどちらがより売れるか。どちらも500円なのだから、どちらも同じだけ売れるだろうと冷静に答えるのが正しいのだが、実際には後者のように表示をした方が売れやすい。これが感情による判断なのだ。

50人に1人、お買い物が無料に、というキャンペーン。どこかで見覚えがあるはず。購入した品物が50人に1人の確率で無料になるお得なキャンペーンなのだが、実際はただの2%割り引きなのだ。100人に2人が無料なのだから、2%オフということ。2%割り引きではケチ臭くて買い物をしようとは思いにくいが、今月中、期間限定で50人に1人が無料になるなどとアピールされたら心が動くだろう。

人は理性的かつ合理的に判断し行動していると思い込んでいるが、思っている以上に感情的に決断しているもの。





ジョナサン・アイブ


デザインは見た目じゃない、機能だ。ハイライトはこの一節にある。見た目がオシャレなだけの製品を作らず、見た目にキチンと意味を与える。それがデザインなのだと。ジョニーの学生時代からAppleでデザイナーとして仕事をしている頃まで、時系列で記述された内容。Appleの最盛期を支えた人物のように思われているフシもあるが、同社がイケていない時期にも彼はAppleにいて製品をデザインしていた。

私がAppleの製品に触れたのは、カラフルなiMacが発売された頃だった。iMac G3が家電量販店に並んでいた頃は、まだPCは高級品で、低スペックなものでも18万円ぐらいの価格だった。調べてみると、iMac G3が登場したのは1998年か。ネットもADSLすら普及しておらず、ISDNやダイヤルアップで接続するしかなかった。私はPCもネット環境も持っておらず、インターネットがどれほど便利で、どれほどのポテンシャルを持っているかなど想像もしていなかった。

Appleが爆発したのはiPod miniが発売された頃で、誰もがiPodを使っていた。それまではMDプレイヤーというポストCDプレイヤーと呼ぶべき懐かしいもので音楽を聴くのが主流だったが、iPod miniが登場してから一気に潮目が変わった。