2014年11月15日
牛乳を飲むと骨折しやすくなるだって?
牛乳を1日に3杯以上飲むと体に良くない。そんな研究発表が2014年10月末に紹介され、「あぁ、また牛乳が槍玉に挙げられている」といつか感じた感情を抱いた。
小学校の給食では、毎食、牛乳が添えられていて、うずまきパンに牛乳、わかめご飯に牛乳、カレーに牛乳、八宝菜に牛乳、関東炊きに牛乳と、どんな献立であろうと牛乳がくっついてきた。
牛乳は体に良い。カルシュームがたくさん。身長が伸びるなど。色々とメリットが伝えられ、飲むのが当たり前のように思わされていた。「カルシウム」と読むべきなのに、「カルシューム」と言う人もいて、まぁそれぐらい日常的な言葉だったということ。
牛乳を飲むと骨が強くなると思いがちだが、上記の研究ではかえって骨折が増えるとのこと。「え〜! 骨を強くするんじゃないの?」と思いたいところだが、逆らしい。私もこの研究結果が本当かどうかは疑わしくて、何だか眉唾物だと思っている。
『かつても日本の著名な医師が牛乳有害説を唱え』と書かれているが、これは新谷弘実 氏のことだと思う。著書で牛乳を飲まないほうが良いと案内していて、本は結構売れていた。
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牛乳は有益説と有害説が拮抗していて、体に良いから飲みなさいと言う人もいれば、あまり飲まないほうが良い、いや全く飲まない方がよろしい。そんなふうに言う人もいて、「いったいドッチなんだ?」と混乱するばかり。
1日に3杯の牛乳で極端な例と紹介されているが、この程度だったら飲んでいる人は多いはず。1杯を200mlだと考えると、3杯で600mlだから、喉が渇いていればゴクゴクと飲み干せる程度の量。全然、極端じゃない。そりゃあ、毎食、1杯づつ律儀に牛乳を飲むのは難しいけれども、一気に600mlだったらさほど難しくない。
ミックスジュースを作ったり、シリアルを食べたり、これだけでもおそらく600mlぐらいの牛乳量に達するんじゃないか。フルーチェを作って食べたり、クリームシチューに牛乳を入れたりと、色々と牛乳が入り込んできて、摂取量は増える。
とはいえ、あえて積極的に飲まなくても大丈夫なのは確か。カルシウムは牛乳以外の食べ物でも摂取できるし、水分補給も他に飲み物がたくさんある。
政治家が動いて牛乳を養護すると、「族議員が動き出した」と反応する人が少なからずいるので、そういう利害関係者がメッセージを出すよりも、一般の消費者がメッセージを出して、牛乳に対する偏見を跳ね除けたほうが効果がある。