2014年11月10日
楽天でんわの良さはネット回線不要な点にある。
電話というと、固定電話か電話ボックスを使うのが20年ぐらい前は普通だった。家にあるNTTの回線を使った電話で電話をかけるか、電話ボックスでテレホンカードを入れて電話をかけるか。それぐらいしか通信手段がなかった。テレフォンカードだと思っていたら、調べてみるとテレホンカードと辞書に書かれていて、何だか古き良き時代のような雰囲気を感じる。
未だにテレホンカードを何枚か持っているが、なかなか使う機会がない。電話ボックスが減っているし、何よりケータイ電話があるので、あえて電話ボックスを探すこともない。固定電話の支払いにテレホンカードを使えるみたいだけれども、電話代としてカードを使ってしまうとカードが手元からなくなるので躊躇する。
電話ボックスだのテレホンカードだのといった話はさておき、今回の話の中心は楽天でんわ。スマホにアプリをインストールして使える楽天のサービスなのだけれども、これがちょっと変わっている。
スマホの通話アプリというと、IP電話が主流で、ネット回線を使って音声で通信するタイプが多い。Skypeや050 Plusがよく知られているが、楽天でんわもその手のアプリと同じだろうと思っていたら、これが違う。
登録して、アプリをインストールすると、楽天でんわを使えるようになるが、ここで気づくことがある。電話をかける時に、相手先の電話番号の前に「0037-68」という番号を自動的に付けるような仕掛けになっている。
この形、どこかで見たり聞いたりしたことはないだろうか。そう、マイラインだ。
固定電話が主流だった90年代、テレビでマイラインのテレビCMが活況だった。DonDokoDonの山口智充やサザエさんも登場して、マイラインの宣伝を連日プッシュしていたのが懐かしい。
楽天でんわは固定電話時代のマイラインをケータイに持ち込んだサービス。電話番号の前に特殊な番号を付けることで、電話代を安くする。これが楽天でんわの仕組み。
さらに、IP電話と違って、ネット回線に接続していなくても楽天でんわで電話をかけることが可能。通話アプリといっても、実質はケータイ会社の電話回線を使っているので、ネット回線がなくても通話ができる。モバイルネットワークをOFFにして、さらにWi-FiもOFFにして、楽天でんわで電話をかけてみたところ、キチンと電話をかけることができた。
Skypeや050 Plusはネット回線を使う通話アプリだが、楽天でんわはネット回線不要で通話できる、言わば「マイラインアプリ」と言える。
あと、楽天でんわはケータイの電話番号を相手に表示できるのもいいところ。IP電話のように、非通知設定で表示されたり、050の番号、得体のしれない番号が表示されたりはしない。そのため、普通にケータイで電話をかけている場合と同じように使えるのも良いところ。
ケータイにマイラインを持ち込むのはなかなか良い着眼点で、他には無い特徴。電話をかける時だけ楽天でんわアプリで0037-68を付けて、着信は通常のケータイ回線で受ける。さらに、電話番号も通常通りに相手先に表示できるし、ネット回線も使わない。これならば、電話が繋がる場所なら常に楽天でんわアプリを使えるので、心理的な抵抗感がほとんどない。
IP電話アプリだと、電話をかける時にアプリが立ち上がるまで時間がかかるときがあるし、アプリで着信するとなるとアプリを常時立ち上げておかないといけない。そのためバッテリーも減りやすい。
電話番号はそのまま、ネット回線不要、お得に通話できる。マイラインをケータイに持ち込む発想は見事と言う他ない。