2014年10月9日

Kindle 2014年版、到着レビュー。


初代のKindleが発売されたのが2007年で、現在が2014年。Kindleが登場してから7年も経っているのかと思えるほど長い時間が経った。いつか使おう、いつか使おうと思いつつ、今まで先延ばしにしてきたが、ついにKindleを使うときがやってきた。



購入したのは、2014年版のKindle。2014年版には3種類のKindleが用意され、Kindle、Kindle Paperwhite、Kindle Voyage、この3つから選ぶカタチになった。2013年は、Kindle Paperwhiteのみだったが、選択肢が3つになって、自分の好みで選ぶことができる。


http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00LWHUV3Q/ より

左のKindleが下位モデル。真ん中のKindle Paperwhiteは標準モデル。右のKindle Voyageは上位モデル。価格や性能が違っていて、横並びで比較表を見せられると、Kindle Voyageが魅力的に見える。



KindleとKindle Paperwhiteは、旧モデルを改良した程度で、今までKindleを使っていた人ならば、あえて購入することもない。大きな変化は無いので、新製品を求めるならば、Kindle Voyageを選ぶのが妥当。



松竹梅方式の販売


2013年は選択肢は1つだけだったので、迷いにくかった。しかし、2014年は、選択肢が3つになったので、どれを選ぶかで迷う人も少なくないはず。

Kindle Voyage:松
Kindle Paperwhite:竹
Kindle:梅

実に分かりやすい松竹梅で、横並びで比較されると、Kindleが劣っていて、Kindle Voyageが優っているかのように思えてしまうほどイヤラシイ販売方法だけれども、私は下位モデルのKindleを選択した。

今までKindleを使ったことはなく、タブレットのKindleアプリを使ってきた。Kindleが無くても、Kindleアプリで何の不満も無いが、電子書籍の専用端末がどんなものかを知りたくて、やっと使ってみようと決めた。

Kindle Paperwhiteは標準モデルで無難な感じがするけれども、2013年と同じという感覚があるので、あえて選ぶことはなさそう。最も新鮮味がないのがこのKindle Paperwhiteで、これを選ぶならば、Kindle Voyageを選ぶほうが賢明だろう。

Kindleを選ぶか、それともKindle Voyageを選ぶか。この2つで決めることになるが、初めてKindleを使う人はKindleを選び、Kindleを使った経験がある人はKindle Voyageを選ぶのが良いと思う。

安定のKindleと新鮮味のKindle Voyageだから、初めての人は前者を選び、そうではない人は後者を選ぶのが妥当なところ。




解像度の違い


Kindle、Kindle Paperwhite、Kindle Voyage、この3つの中で数字ではKindleの解像度が最も低い。Kindleが167ppi、Kindle Paperwhiteが212ppi、Kindle Voyageが300ppiなので、下位モデルと上位モデルの解像度の差は約2倍。画面のキレイさが2倍違うと伝えたいために、Amazonが意図的に解像度をコントロールしたんじゃないかと思うほど解像度の数字が分かれている。

実際に下位モデルであるKindleの画面を目で見てみると、画質が悪いということはなく、十分にキレイ。解像度の数値が約2倍のKindle Voyageはもっとキレイに表示されるのかもしれないが、2014年10月3日の時点ではまだKindle Voyageが発売されておらず比較はできない。

おそらく、Kindle Voyageが発売されれば、他の2機種と並べて、どれぐらい画面がキレイかを比較する人が出てくるだろうから、その時に見てみればいい。

3つの端末を並べて比較すると、Kindleの画面はイマイチでKindle Voyageの画面がキレイであるかのように思えてしまうが、実際に目で見れば、イマイチと感じることはない。




本体の重量。画面のサイズ。


Kindleの重量は191g。これは最近のスマホと同じぐらいの重さ。スマホの重量が160gから190gぐらいなので、大型画面のスマホと同等ぐらいと想像すれば妥当なところ。

スマホよりもKindleは平べったい形なので、軽さを感じやすいはず。片手で持ち続けても、よほど長時間にわたって持ち続けない限り、重くて疲れるとは感じない。小さい箱と大きい箱、どちらが重いかと聞かれれば、大きい箱と答えてしまいがちだけれども、実際に持ってみると大きい箱の方が軽いときがある。スマホとKindleの重量はそれと似ている。

画面のサイズは6インチ。一方、Kindle Paperwhite と Kindle Voyage も6インチ。つまり、下位モデルも上位モデルも、コンテンツを表示するディスプレイのサイズは同じ。画面の大きさが同じということは、見える内容も同じということ。この点は、下位モデルのKindleを選ぶポイントになっており、私がKindleを選んだ理由の1つ。




動作は意外に早い。


Kindleの販売価格は6,980円。電子書籍端末としては価格が安い方に入る。そのため、「価格が安いので、性能もイマイチだろうから、動作も遅いだろう」と思ってしまいがちだが、実際に操作してみると、予想外にシャキシャキと動く。

Amazonのウェブサイトで掲載されているKindle  電子書籍リーダーの比較(http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00LWHUV3Q/)を見ると、Kindleは下位モデルとして扱われているので、様々な面で劣っているかのように錯覚してしまうが、動作の早さは他の2機種と比較しても(Kindle Voyageは未発売だが)極端に劣ることはないように思う。




「キャンペーンあり」を選ぶか「キャンペーンなし」を選ぶか。


Kindleにはユニークなところがあり、スリープ画面にキャンペーンを表示するタイプを選択した場合、もう一方のキャンペーンなしのモデルよりも価格が少し安くなる。

キャンペーンというのは、いわゆる広告や宣伝で、Kindleを使っていないスリープ時に、画面に宣伝を表示するというもの。宣伝を表示するので、その代わりに端末の価格をリーズナブルにするのがAmazonの工夫。

広告や宣伝は嫌われやすく、「一体、何の広告が表示されるんだ?」と購入を躊躇させる動機になるかもしれない。確かに、自分が購入したものに広告が表示されるのは気分の良いものではないかもしれないが、内容次第ではその判断が変わるはず。

私が購入したのは、kindle のWi-Fi版で、キャンペーン付きのタイプ。そのため、スリープ時にキャンペーンが表示される。

じゃあ、どんなキャンペーンが表示されるのか。


Kindle本のセール情報(月替わりセール)に関する広告
角川本の半額セール
Kindleの純正カバーの広告
Kindleの端末2年保証サービスの広告
Kindleストアの案内広告

上記の5つが実際にKindleで表示されたキャンペーンの内容。どうです? これならば別に構わないと思えたのでは?

5つのうち4つがAmazonの広告で、残りの角川本の宣伝が社外広告のようなので、キャンペーンといっても、Amazonのサービスや商品を宣伝するためのスペースであって、広告主を集めてガンガンと宣伝する感じではなさそう。ただ、広告媒体としての魅力が増せば、社外広告が今後増える可能性もあるけれども、2014年10月の段階ではイヤな感じの広告は無い。

広告というと、イヤラシイ感じの広告がこれでもかと画面に表示され、見ていると不快に感じるものもある。Kindleに表示されるキャンペーンもそのような広告と同じだと思ってしまうかもしれないが、実際に表示される内容は不快なものではなく、スリープ画面に表示されると、程良いアクセントになり、内容も固定ではなく変化するので、気分転換にもなって良い。

キャンペーンの有無による価格差は数千円程度なので、どうしてもスリープ画面に宣伝が表示されると気になる人は、キャンペーンなしのタイプを選べばいい。ただ、実際に表示される内容は気になるほどでもないと私は思えたので、お得なキャンペーンありを選ぶのもいい。まぁ、ここはフィーリングで選択してしまってもいいかもしれない。



Kindle購入キャンペーンでAmazonギフト3,000円。


2014年ニューモデル発売記念のキャンペーンをAmazonが実施しており、2014年9月18日から2014年10月12日までの期間で、Kindleを購入し、Amazonプライムに申し込むと、Amazonギフト券を3,000円分プレゼントされるというお得そうなキャンペーン。

【ニューモデル発売記念】Kindle or Fire HD7購入&プライム本会員登録で3,000円分のAmazonギフト券をプレゼント【ニューモデル発売記念】Kindle or Fire HD7購入&プライム本会員登録で3,000円分のAmazonギフト券をプレゼント


ウェブサイトを見ると、「おっ! Amazonギフト券が3,000円もらえるのか。こりゃあ、お得だ」と反射的に判断して手を出すと、思いもよらない結果が待っているかもしれない。

まず落ち着いて、キャンペーンページの説明内容をチャンと読む。3,000円のギフト券ばかり意識せずに、キャンペーンの参加方法、さらにご注意の部分も読む。特に重要なのは、ご注意の部分だ。

重要な部分を赤線で囲んだので、Kindleの購入キャンペーンを利用するつもりの人は、必ず読んで欲しい。





『Amazonプライム本会員登録後、1年以内にAmazonプライム本会員登録をキャンセルした場合、お送りしたAmazonギフト券は無効になります。またすでにAmazonギフト券をご利用いただいていた場合、クレジットカードに使用分の金額を請求いたします』

この注意内容をどう解釈するか。ここがキャンペーンがお得かどうかの分岐点になる。

内容を読むと、本会員登録後、1年間はAmazonプライム会員の身分を維持しないといけないと理解できる。この条件に反すると、3,000円を返還することになる。

「じゃあ、1年を過ぎた頃にAmazonプライム会員を解約すればいいんじゃないか?」と思うところだが、ここが考えどころ。

確かに、1年を経過すれば、Amazonが提示した条件を満たすので、3,000円を返還する必要はない。しかし、1年を経過した時点で、2年目のAmazonプライム会員の会費が課金され、Kindle購入キャンペーンを利用するには、2年分のAmazonプライム会員の会費が発生すると事前に理解していないといけない。

つまり、3,900円×2年分 = 7,800円。Amazonギフト券が3,000円あるので、7,800円 - 3,000円 = 4,800円。よって、Kindle本体が6,980円で、Amazonプライム会員の会費が2年分で実質4,800円。両方を合わせて、11,780円になる。

Amazonプライムにどれほどの価値を置くかによって評価が変わるが、2年で実質4,800円ならば、1年で2,400円。お急ぎ便、Kindleオーナーズ ライブラリー、これらがAmazonプライムの主なサービス。普通に注文しても、Amazonの発送は早いので、お急ぎ便を使いたいという気持ちはあまり無い。普段からお急ぎなので、Amazonプライムを利用すれば、超お急ぎ便になるのかもしれないが、超お急ぎするほどのものを注文することはおそらく無いので、この点は利点として考慮する必要はない。

問題は、Kindleオーナーズ ライブラリーに対する評価だ。毎月1冊の本を無料で読めるのだけれども、プライムで指定された書籍に限られ、指定された書籍は漫画がほとんど。

Kindleオーナー ライブラリー 対象タイトル (一部)
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/?ie=UTF8&docId=3077716126

実際にリストを見ると分かるが、9割ほどは漫画で、漫画以外の書籍は僅かばかり。コミックスは1冊400円程度なので、毎月1冊、12ヶ月で、400円×12ヶ月 = 4,800円。単純に貨幣換算すると、年会費を上回るのでお得な感じがするが、書籍をリストの中から選ばないといけないので、選択に自由が無い。

Amazonプライムの利用価値は人によって異なり、地方に住んでいる人だとお急ぎ便に価値があるだろうし、自分が読みたくなる本がオーナーズライブラリーにあれば、それも価値を感じれるはず。

私の場合は、お急ぎ便を使う必要がないし、漫画をあまり読まないので、Amazonプライムを使わないことにした。


袋に入った状態で届く。

4GBのストレージ。

スライドさせて取り出す。

フラストレーションフリーパッケージを開ける。シールを引っ張るだけ。

Kindle登場。

電源を入れると、言語設定に。

立ち上げ直後。

開封時の画面表示。

裏面。

起動中。

起動した直後。

Wi-Fiの設定から。

既存のAmazonアカウントに接続を選ぶと、自動で購入時のアカウントにリンクされる。






初めてKindleを購入する人は、下位モデルのKindleを。Kindleを買い増しする人には、Kindle Voyageをそれぞれオススメする。



Kindle Wi-Fi、キャンペーン情報つきモデル


Kindle Voyage Wi-Fi、キャンペーン情報つきモデル