2016年10月16日
「〜弱(じゃく)」、「〜強(きょう)」という言葉の使い方について書いておく。
例えば、20%弱とか5割強といった言葉を使うとき、どうも人によって意味にブレがあるようなので、ハッキリさせておきたい。
難しい表現ではないものの、おそらく誤用をしているだけだろうから、ちょっと確認すれば間違いはなくなるはず。
20%弱とは一体何パーセントなのか。5割強とは実際には何割なのか。アナタは分かるだろうか。
「ナントカ弱(じゃく)」、「カントカ強(きょう)」という言葉の定義は以下の通り。
弱(じゃく)
数量を表す名詞に付いて,端数を切り上げた数字であることを表す。
強(きょう)
数量を表す名詞などに付いて,端数を切り捨てた数字であることを表す。
先ほどの例だと、20%弱と書いたならば、実際のパーセンテージは、おそらく17%とか18%になる。端数を切り上げるのが「弱」だから、四捨五入をイメージしていればだいたい合っている。
ただ、アバウトな表現なので、正確な数字を省略するときに使われる。20%と書けば、そのまま20%だが、20%弱と書かれてしまうと、17%か18%か、それとも15%なのか、ハッキリとした数字はゴマかされる。
誤用例としては、20%弱と書いて、22%とか24%を想定している場合だ。20%にちょっとプラスした場合に「〜弱」という言葉を使うのだと思っているフシがある人をたまに見かける。
プラスするのではなく、端数を切り上げるのが「弱(じゃく)」という言葉の正しい使い方。
一方、5割強と書いた場合は、端数を切り捨てているので、実際の数字は、5割2分とか5割3分となる。少しハミ出た数字をカットして表現するときに「〜強」という言葉を使う。
この場合の誤用例は、5割強と書いて、5割8分とか5割9分と誤解しているケースだ。ハミ出した数字を切り捨てるのが「強(きょう)」という言葉なので、5割強ならば、5割を超えた分をカットするのが正しい使い方。
ただ、弱であれ強であれ、正確な数字を伝えず大雑把に伝える言葉なので、積極的に使うほどの言葉ではない。話しを早く進めたい場合にスッと表現の中に含めて使う程度の接尾語だから、まぁさほど神経質になるほどでもない。