2014年8月1日

電子書籍が発売されるまでのタイムラグ。 なぜ電子書籍の発売は遅いのか。



 本を買いに行く必要がないし、届いた荷物を受け取る必要もない。本棚を用意する必要はないし、ホコリを払う必要もない。さらには、本をバラバラに切って、スキャナーで読み取る必要もない。

 必要ないことだらけの電子書籍なので、随分と便利なのだけれども、未だに満足できないのが発売時期の遅さ。例えば、書籍版の本が6月に発売されるとしたら、電子版は1か月後の7月に発売されることがある。なぜか同時に発売できないという謎だけれども、これは今でも続いている。



 もちろん、全ての電子書籍がタイムラグを伴っているわけではなく、書籍版と電子書籍版を同時に発売する良心的な出版社もある。しかも、電子書籍版は1割ほど安い価格が設定されていることが多く、これも嬉しいポイント。

 電子書籍版の発売が遅い典型がONE PIECE。この漫画は書籍版が発売されて1ヶ月後に電子書籍版が発売されるのが常で、2014年7月時点でも変わっていない。これはONE PIECEだけでなく、他の漫画でも似たような本がある。

 
 あえて1ヶ月もの期間を空けるのはなぜなのかと考えると、もしかして書籍版を半ば強引に買わせる意図があるのか。書籍版の方は値引きなしで販売できるし、書店も潤う。もしそうだとしたら、何だかイヤな感じ。


 「電子書籍の価格はもっと安くなるべき」そう思っている人も少なくないだろうけれども、電子データだからといって安売りさせると、漫画を書くインセンティブが弱まるから、ほどほどの安さで十分だ。

買いに行く手間を省く。
荷物の受け取り無し。
本棚は不要。
埃が積もることもない。
裁断してスキャンする作業も不要。

 これだけでも電子書籍には十分な利点がある。しかし、書籍版と電子書籍版との販売時期にズレがあるのは納得出来ない。技術的には同時発売できないものではないし、あえて同時に発売しないのは、やはり供給者側に何らかの都合があるからかもしれない。