この1つ前のエントリーでポケモンGOについてアレコレと書いたにもかかわらず、こんなタイトルで書いたのが自分でもオカシイ感じ。
約10日間ほどポケモンGOをプレイして、自分なりにやりこんでみたが、昨日、スマホからアプリを削除した。
つまらなくなったわけではないし、楽しくないわけでもないが、ゲームの不毛さに耐えられなくなったのが最大の理由。
以下、詳細を書いていく。
面白いが、残るものがない。
アプリがリリースされて、早速インストールし、プレイし始めたが、初めの時頃は斬新さというか、モンスターボールでポケモンを捕獲ところに面白さを感じた。
おカネを使わなくてもプレイを続けられる仕組みだったし、課金要素も多くない。何より、一気にブームになったゲームアプリだから、「これはやっとかなイカンな」と思わされた。
ボールを投げて、ポケモンを集めて、進化、強化させていくのは確かに面白い。時折、ジムに行ってバトルして楽しむ。
しかし、このプロセスが延々と続いていくのかと思うと、「一体ゴールはどこにあるんだ?」と思わざるを得ない。
パッケージタイプのゲームならば、ステージなりシナリオが進行していくと、ラストステージなりラスボスが現れて、そこをクリアするとエンディングを迎える。普通のゲームならばこの流れでチャンチャンと終わる。
しかし、スマホゲームの場合は、エンディング無しで、延々とゲームをプレイし続け、ゴールを設定していないものも多い。エンディングがないゲームを好む人もいるだろうが、私はゴールがハッキリしているゲームの方が好み。
延々とトレッドミル(ランニングマシーンのこと)の上で走り続ける人間、かごの中のクルクル回るオモチャに乗って走るハムスター、ゴールが曖昧なゲームをプレイしていると、そういう人間なりハムスターのような気分にさせられる。
どれだけやりこんでも、何も残るものがない。ポケモンGOに限らず、全てのゲームに共通するが、ゲームに没頭してもその先には何もない。あらゆるゲームの宿命として、不毛さを避けられない。
中にはプロゲーマーとして活躍する人もいるが、朝から晩まで、何日もゲームを続けられる人ならばまだしも、休みの日や空き時間にチョチョイとプレイする程度ではまずプロになるのは無理。
何事も、中途半端なのが一番ダメで、時間も労力も水泡に帰する可能性が高い。全然やらないか、とんでもなくやり込む。このどちらかを選ぶ方が賢明だ。
他人が作ったルールに動かされる。
人が作ったものを人が遊ぶ。それがゲームなのだが、プレイしていると他人のルールに常に従わされる。
作った人間のルールの枠内でゲームは動くので、そのルールを逸脱して遊ぶのは無理。裏ワザやチートを使ってもゲームの枠を超えることはできない。
他人が作った世界で、プレイヤーは時間と労力を使って消耗する。その消耗が楽しいのだろうが、「支配されている」と感じてしまうと、何だか嫌になってくる。
ルールに振り回されるよりは、自分でルールを作る側に立ちたい。私ならそう思う。ポケモンGOで遊ぶ人よりも、ポケモンGOを作って運営している人の方が何倍も楽しんでいるんじゃないか。
自分がトップになれないゲーム。
7月末時点でも、すでにCPが2,000を超えるモンスターをジムに置いているプレイヤーも見かける。
このままモンスターを集めて、レベルアップして、モンスターを進化、強化しても、先行者にはまず追いつけない。
もちろん、先行者がサボれば追いつける可能性はあるものの、プレイヤーの数が多いため、潜在的な先行者は数えきれないほどいるはず。
レベルやポケモンの進化に上限があるとしても、全員がそこに到達したら、その後はどうなるのか。モンスターの数を増やしたり、レベルの上限である40を超えられるようにしたりなど、色々と施策はあるだろうが、それらも今の延長線上にすぎない。
やってもやっても、先を越すプレイヤーがいるとなると、「もう、やめちゃうかな」と思ってしまう。ゴールがないという点については先程書いたが、無間の世界で自分の命を捨てているような気分になり、離脱する決意に繋がった。
自分のモンスターがCP400程度なのに、他のプレイヤーがCP2,300などという数値になっていたら、やる気が失せるのも仕方のないこと。
ジムに入っているモンスターを見ると、ギャラドス、カイリュー、シャワーズなど、強そうなモンスターばかりで、戦っても勝てそうな気がしない。
プレイヤー間のレベルがあまりに開いていると、付いていけないプレイヤーは離脱していき、一部のプレイヤーだけがゲームの世界に残る。
このことはすでにレベル2の時点で気づいていたが、その時点でヤメるのはさすがに早いかと思ったので、最終的にはレベル7まで続けた。我ながら随分と続けたと思う。
小さいころにゲームをやり切った。
小学生、中学生の頃は、もう朝から夜までずっとゲームだった。夏休みなどの長期休みに入れば、もう朝一でゲームの電源を入れる。布団から手と頭だけを出してコントローラーを指で操作する。そんな物臭な10代だったが、実に楽しかった。
何時間も、どれだけやっても飽きない。新作のゲームが発売されれば、6時間ぐらいの連続プレイは当たり前。オトナになった今から思い返せば、よくもまぁあれほど不毛なことを何時間もやったものだと感心するほど。
しかし、高校生頃から徐々にゲームに対する熱意というか情熱のようなものが薄れ始め、ゲームは続けていたものの、頻度や時間はグッと減った。単純に飽きたんでしょうね。中学生まで浴びるほどゲームをやってきたものだから、もう自分の中で飽和状態になって、受け付けなくなりつつあったんでしょう。
大学生になると、すっかりゲームをしなくなった。といっても全く遊ばなくなったわけじゃなく、ドラゴンクエストやファイナルファンタジー、バイオハザードシリーズだけは中古でソフトを買ってプレイした。昔から馴染みのあるソフトだったし、供給量が多いため中古市場で値下がりしやすいのも理由だった。
大学4年間で、プレイしたゲームソフトの本数は、確か3本だったと思う。4年間で3本しかプレイしていないなんて、小学生の頃と比較すれば、ゲームをヤメたに等しいぐらいだ。
小さいころにゲームに没頭すると、耐性というか免疫のようなものができるためか、大人になってスマホゲームに入れこんだりしないような気がする。逆に、子供の頃に、野球とか、サッカー、一輪車や縄跳びなど、活発に遊んでいたタイプの人は、大人になってゲームにハマり、何万円、何十万円もおカネをスマホゲームにつぎ込む。
私がスマホでゲームをやらないのは、小さいころにゲームをやり切ったからだと思う。そのおかげで、ガチャなどという賭博システムにおカネを何万円も捨てることはないし、ゲームに時間を何時間も空費することもない。
子供にゲームをさせることに反対する大人は多いが、子供の頃にゲームを経験していないと、その反動が大人になって現れ、スマホゲームのようなものに大金を投じる結果になる。そう考えると、小学生が3DSでゲームに夢中になっているのは悪くないんじゃないか。「今のうちにタップリとゲームを経験しておくんだぞ。大人になってハマらないように」と私なら思ってしまう。