2014年3月22日

コピペでレポートを作り。コピペで卒論を作る大学生。



 STAP細胞の論文がどうのこうのというニュースが連日報道されていて、それほど大事になるほどのニュースなのかと思いつつ、ニュースが目に入ってくる。
 刺激惹起性多機能性獲得細胞という名称がSTAP細胞の正式名称らしいが、その道に詳しくない人からすれば何がなんだかサッパリなシロモノ。要するに、再生医療に応用できる細胞のようだ、というぐらいしか分からない。
 STAPと聞いても、STMPと誤解したり、SMTPと誤解したり、STAMPと聞き違えたり、ジャニーズのSMAPだと思ってしまったりなど、色々な人がいると思う。フツーの人の理解などその程度のもので、そもそもSTMP細胞について知らない人が論文のコピペがどれほど問題なのかを考えても、トンチンカンな答えしか出てこないだろう。




 STMP細胞のことについては全く触れずに、論文のコピペ(コピー・アンド・ペーストのこと)に関する話題だけを展開する人もいて、門外漢がワイドショーで話をこじらせて誤解を広げている感がある。
 コピペで論文を書いたことが悪いみたいな話がされるけれども、論文というのは完全オリジナルで書いているものなどほとんどなくて、どの論文でも他者が書いた書籍や論文などから内容を"引用"して書き上げている。
 ここで問題になるのが、コピペと引用の境目。コピペは、他者が作り上げたコンテンツをさも自分が作り上げたかのように装う行為。一方、引用は、他者が作り上げたコンテンツを自分のコンテンツで利用するけれども、他者が作ったと出典を明記する行為。
 往々にして、よく出来た論文は引用が多い傾向があり、出来の悪い独り善がりな論文は引用が少ない。


 大学時代、コンピュータールームでパソコンを使っているとき、隣の席でコピペでレポートを作っている奴がいた。「うわぁ、こういう人、本当にいるんだぁ、、」と思ったのが懐かしい。ウェブサイトを開いて、マウスを使い、範囲指定し、クリップボードにコピーし、それをWordのファイルに貼り付ける。そんな作業を延々と続けている。
 私はそういうことが無意味だと考えていたタチなので、コピペでレポートを作成したり、卒論を作成したりはしなかった。人の情報を引っ張ってくるだけだと、自分自身は何の価値も生み出していないと感じるので、その不毛感に耐えられないので、私は自力でレポートも論文も書いていた。

 
 STAP細胞に関する論文にどれほどの問題があったのか、ニュースを伝える人がそもそもSTAP細胞について知らない人ばかりだし、論文がどうやって作られるかも知らない人も多いだろうから、テレビのニュースや新聞では事の真相が見えてこない。
 仮に何らかの問題があるとして、これほど連日にわたって報道するほどの事柄なのか。1回だけサラッと報道して、あとは当事者で解決するように任せる。その程度の関与で十分な事柄のように思うのだけれども、なぜかシツコク報道するのは不思議。

 
 想像だけれども、小保方晴子があれほど美人でなければ、おそらくメディアの報道もアッサリと終わったのかもしれない。今流行りの「リケジョ」ブームにマッチしている話題であるためか、話のネタを長持ちさせてやろうという意図を感じないこともない。