2014年3月25日

大学生活にはノートPCが必須。



学生1万9000人が使う“PCルーム”を全廃する九州大 その狙いとは? (ITmedia エンタープライズ)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1403/24/news017.html


 私が大学生の頃も、大学にコンピュータールームがあって、個人別のアカウントを使ってネット接続できるようになっていた。基礎情報講習というか授業を受けると、学生ごとに大学のネットワークアカウントが発行され、それを利用すると大学のPCでネット接続できるようになる。そういう環境だった。
 自宅にはPCを持たず、ケータイも今のようなスマホではなく普通の携帯電話で、レポート作成や情報収集、さらには卒論の作成も全部のコンピュータールームで済ませていたのが懐かしい。
 「パソコンを買えばよかったのに」と思うところだけれども、その頃は、ネット接続サービスは高かったし、PCも2014年の今よりは倍ぐらい値段が高かった。2002年頃は、Yahoo! BBがADSLサービスを始めた時期で、徐々にネット接続サービスの料金が安くなっていた時期でもあるけれども、それでもADSLが今の光ファイバー並みの料金であったので、気軽に契約できる環境ではなかった。



 PCを買えない学生もいるという指摘がされているけれども、2002年の状況と2014年では随分と環境が変わっていて、10万円で十分な性能のPCを購入できる。だから、バイトでもすればすぐに買えるし、学生が優待される分割購入プランも利用できるはず。
 それでも購入できないならば、大学が保証して無金利で分割購入できるようにすればいい。1人あたり10万円の保証でしかないし、学費に上乗せして分割代金を回収すれば貸し倒れリスクも下げられる。
 もしくは、学費を上乗せして、大学がPCを提供する。例えば、5万円を学費に上乗せして、それを原資にPCを購入し(不足分が生じれば大学が資金を出す)、それを学生に渡す。そうすれば全員に行き渡る。
 上記のように、資金面の理由でPCを購入できないという理由には対処できるのだから、全員に行き渡らないと心配しなくてもいいんじゃないか。

 私が在籍していた明治大学には教室の各席に電源コンセントとLANケーブルを差し込むソケットが用意されていて、充電器とLANケーブルを持ち込めば教室でもネット接続できた。けれども、当時はそれを使っている人はごく少数で、まれにノートPCを持ち込んでいる人もいたけれども、別にそれが無くても授業には差し支えない状況だった。
 今ならば、おそらく無線のWi-Fiが大学内でも使えるようになっているのではないか。明治大学にもWi-Fiは整備されているようで、これを使えばスマホやタブレットでもネット接続できるはず。無線のエリアは大学全域ではないものの、随分と充実してきているようだ。
 授業に持ち込むならば、iPadなどのタブレット端末の方がスッキリしていて良いように思う。ブラウザー経由で情報にアクセスするようにすれば、あえてノートPCを持ち込むこともない。

 スマホ、タブレット、ノートPCと、デジタル機器が安価に手に入るようになったので、昔のようなコンピュータールームは必要なくなってきたのかもしれない。確かに、コンピューターを使うためにわざわざ特定の場所まで行かないといけないのは不便だった。自分が使いたい時に使いたい場所でネット接続できれば便利だろう。
 大学のパソコンを使えばタダだけれども、場所や時間に制約があるのが不便。テスト時期や卒論の提出時期になると、コンピュータールームは混雑するので、使えるまで待たないといけない時もあり、やはり自分専用のノートPCを1台もっているのが大学生活を便利にする秘訣だと思う。
 
 PCを使わずスマホで何でも済ませる人もいるようだけれども、さすがにスマホで「作る作業」はキツイ。短い文を作成するならばスマホで足りるけれども、レポートや卒論になると、どうしてもPCの方が快適。強引にスマホでレポートを書き上げる猛者もいるかもしれないが、あの小さい画面でよく作業ができるものだと感心してしまう。
 
 プリント類の配布もなるべくPDFで配布すれば、失くしてしまうこともなくなるし、印刷して持ち運ぶこともなくなる。私が大学生の頃はすでにネット経由でレジュメを取得できるようになっていたけれども、そういうシステムを使う教員はまだ少なくて、紙でレジュメを配る授業も多かった。
 ノートPCを使わずに大学生活を送ることは、いわば「素手で食事するようなもの」であって、もはやあり得ない状況になったのかもしれない。