東京駅が開業して100年経ったようで、それを記念したSuicaを販売したところ、東京駅南口の販売現場が混乱したため、販売開始から2時間ほどで販売をヤメたそうな。
大学生の頃は東京にいたものの、東京駅にはおそらく数回しか行ったことがない。新幹線に乗って大阪まで行くときぐらいで、他の用事で東京駅に行くことは無かったと記憶している。だって、東京駅ってビジネス街のイメージだし、何となく行くような場所じゃない。スーツを着たヒトたちが闊歩しているのが東京駅なのだから、学生がノコノコと行っても浮くだけ。そんな場所だった。
とはいえ、写真やネットで東京駅の駅舎は見たことがあり、あのデザインは確かにオシャレだと思っていた。何と表現すればいいのか、明治維新の頃のデザインのようで、2000年代の人間には古臭いというよりもかえって洗練された感じがする。
そんな東京駅も開業から100年、2014年から100年前というと1914年。大正3年なので、私には完全に未知の世界であって、当時を全くイメージできない。大正というと、大正デモクラシーであって、社会の教科書で書かれていた程度の知識で止まってしまっている。教科書でも、大正時代はチョコっとしか記述がなく、明治と昭和の間の箸休め程度ぐらいの扱いで、詳しく知っている人は少ないんじゃないか。
まぁ、そんな余談は余計な話としてさておき、話の本題は記念Suicaだ。限定15,000枚で販売する予定だったものの、8,000枚を販売した時点で中止になった。理由はナンダカンダと言われているものの、最大の原因は販売数を限定した点にある。
販売された記念Suica。 http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140914.pdf より |
「記念のものだから限定数を設定しよう」、こういう軽い気持ちだったのだろうけれども、限定数15,000枚は少ないだろうし、そもそも限定すらする必要がない。限定を設定すれば売れるだろうという商品はアチラコチラにあって、「クリスマス スペシャルディナー 限定10名様」、「ふわふわロールケーキ 限定50個」、「限定100個 残り7個です。お急ぎ下さい」、巷にはこんなセールスコピーが溢れていて、限定しなくてもいいんじゃないかと思えるものまで、とにかく限定するのが今のハヤリ。
今回の記念Suicaも、100周年を記念しているのだから、1年を通して販売すればこんな混乱も無かったし、欲しい人は皆買えたはず。2014年の1月1日から12月31日まで、数量は無制限で、ズーッと販売しておけば、欲しい人は誰でも買えたはずだ。
関心が高すぎたとか、見通しが甘かったとか、それらが原因ではなく、無意味に数量を限定して売ったのが原因だ。
年末の12月、「さぁ何を買おうか」とウキウキしている人がイッパイいるこの時期に、あえてこのような物を売らなくてもよかったんじゃないか。
残り7,000枚と言わずに、これから追加で発注して、買いたい人には買いたいだけ買ってもらえばいい。1人で3枚と言わず、10枚でも40枚でも買って、使ってもらえばいい。
何でもかんでも限定して売ろうとするのはもうヤメるべきなんじゃないかと思う。