2014年4月5日

ネットラジオ radikoで全国のラジオを聴く。


radiko.jp、全国の放送が聴ける有料サービスを4月開始
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20140325_641190.html?ref=rss

 私にはラジオをマジメに聴いた経験がない。ラジオというと深夜の放送で、受験生が息抜きにラジオを聴いているなどということを学生時代に知ったのだけれども、私は全然と言っていいほどラジオに接してこなかった。
 もちろん、全く聴いたことがないというほどではないけれども、あえてラジオを聴くという動機や理由がなかったので聴かなかったというだけのこと。



 私が生まれた時にはすでにテレビはカラーテレビだったし、ウォークマンがあり、CDラジカセもあった。だから、小さいラジオ専用機を家の押入れから持ちだして、電源をオンにし、チューニングツマミをジリジリと回して調整するという経験もゼロではないが乏しい。
 ラジオを聴くとすれば、車の中のカーラジオか海水浴に行った時にラジカセから聞こえるラジオの声か。それぐらいだった。
 自宅でわざわざラジオを聴くなんてことはまずなくて、テレビを見るかCDを聴くか、そんな環境だった。だってテレビがあるのにわざわざラジオを聴くなんてヘンじゃないか。ラジオは音声だけがずーっと流れてくるだけだけれども、テレビは音声だけでなく映像も映し出されるので、こっちのほうが断然に面白い。
 自転車と三輪車があって、どちらも使えるとなれば、当然に自転車を使うだろう。そういうもんだね。便利なものがあればそちらを選ぶ。人間として普通の反応だ。

 インターネットでのラジオは以前から聴けるようにはなっていたけれども、iTunesのラジオかPodCastぐらいで、一般的なAM放送やFM放送をネットで聴くことはできなかった。
 radikoが登場して、インターネットでもAM放送やFM放送を聴けるようになり、便利になった。しかし、ラジオにはエリアごとに規制があって、視聴地域に適した番組しか視聴できず、エリア外の番組を聴くことはできなかった。
 例えば、大阪に住んでいるならば、大阪FMだとかFM802、ラジオ大阪という大阪地域専用の番組だけが視聴対象であって、大阪にいながら沖縄のラジオを聴くことはできないし、青森のラジオを聴くこともできない。
 「ネット回線を使っているのに何でエリアで視聴を規制するんだ?」と疑問に思った人は私だけではなかった。場所の制約を超えるのがインターネットなのだから、ラジオのエリア規制もカンタンにピョ~ンと超えちゃうことができるはずなのに、それをしない。
 不思議で不思議で何とも不可解だったけれども、ラジオにはエリアを限定してピンポイントで宣伝をしたい広告主がいて、そういう方々の要望を尊重するにはエリアでの規制が必要なのかもしれない。
 ラジオは地域ごとに放送局があって、地域密着のメディアとして機能している。そのため、事前に想定していた地域を超えてしまうと、本来の機能を発揮できなくなる。だから、地域を限定して放送する必要がある。
 他にも、ラジオは電波を使っていて、その電波はカバー範囲が限定されているので、ネットでラジオコンテンツを流してしまうと、電波による制約を回避できてしまう。だから、電波のカバー範囲に見合ったエリアでしかコンテンツを配信できないようにしているのかもしれない。

 月額350円で一部を除く全国のラジオが聴けるので、大阪にいながら沖縄や青森のラジオを聴けるわけだ。radikoのサービス開始時からの要望が受け入れられたのだから、歓迎すべきサービスなのだと思う。
 今や、スマホを使える人にとっては、もうラジオの専用機は不要になってきた。CDラジカセやラジオ専用機もあるにはあるけれども、もう風前の灯火のような状態なのかもしれない。

 ただ、テレビやネット、本、ゲームなど、時間を投入する対象が多種多様に存在する状況で、ラジオを熱心に聴く人はどれぐらいいるのだろうか。
 音声だけでなく、動画でも月額500円ぐらいでラジオの収録場所ごと放送すればそれなりに売れるんじゃないか。音声だけよりも映像も付いた方が見やすいし、定額課金で配信することも2014年の今ならばできるんじゃないかと思う。