2014年5月8日

医薬品のインターネット販売。Amazonがやってきたら終了だ。


 2014年6月、薬を公式にインターネットで購入できるようになる。最高裁までナンダカンダと話がもつれ込んで、ようやく少し前進した感じがする。

市販薬:「ネット進出」1157薬局 販売解禁まで1カ月
http://mainichi.jp/select/news/20140508k0000m040164000c.html
 一般用医薬品(市販薬)のインターネット販売解禁をひと月後に控え、全国で1157店の薬局がネット販売への進出を目指して自治体に届け出ていることが厚生労働省への取材で分かった。都道府県別では大阪が16%を占め最多。適切な販売の監視を担う自治体から、「これほど多いとチェックが大変」との声が出ている。
 ネット販売を行う薬局は、管轄の自治体に自社のインターネットサイトのアドレスを届け出る必要がある。厚労省が集約したところ、7日現在で業者から届け出のあったアドレスは全国で1157件に上るという。
(中略)
 ネットでの医薬品販売に際しては、(1)副作用リスクの高い薬は購入者の持病などを確認した上で販売(2)閉店後の時間帯に販売する場合も薬剤師らが対応(3)自社サイトに店舗の外観や薬剤師らの名前を掲示−−などが義務付けられる。ルール順守の監視が自治体の役目だ。
(中略)
 【ことば】市販薬のインターネット販売
 2013年1月、最高裁が医薬品のネット販売を一律に禁じる厚生労働省令を違法と認定し、複数の業者がネット販売を始めた。国は薬事法を改正し、来月12日からはネット販売が解禁となる。新ルールでは、劇薬指定の薬と医療用から転用されて一定期間たたない薬は販売を禁止。ネット販売に参入できるのは薬局の開設許可を得た業者に限られ、対面販売の店舗を週30時間以上営業することも求められる。




医薬品の販売制度|厚生労働省医薬品の販売制度|厚生労働省


一般用医薬品のインターネット販売について(平成26年2月 厚生労働省 医薬食品局 総務課)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/140214-1-3.pdf


 インターネットでの販売が解禁されたといっても、肝心のAmazonでは薬を購入できない。薬局の開設許可が必要だし、対面販売の実店舗を週30時間以上営業する必要があるので、Amazonは参入できない。楽天が市場を開放させ、後ろからAmazonが突進してくる。そういう構図になるかと思っていたけれども、まだ時期が早いのかもしれない。

 薬のパッケージはコンパクトだし、品物の重量は軽いし、利益率も高い。Amazonが取り扱うには絶好の商品になるはず。消費者として最も興味があるのは、「Amazonで薬を買えるのかどうか」という点だろう。

 2014年5月の時点で、Amazonで薬の商品名で検索すれば、バンドエイド、イソジン、フェイタスなどが販売されている。とはいえ、Amazon自身が販売しているものはほとんどなく、他業者がAmazonマーケットプレイスを経由して販売している。

 Amazonが薬を販売するようになって初めてインターネット販売が解禁されたと感じれるようになると思う。