2014年5月27日

タクシーを電話で呼ばず、アプリで呼ぶ。


 電車に乗って駅につくと、駅前にはタクシーのロータリーなり乗り場があって、そこではタクシーが列をなしてお客を待っている。そういう駅は多い。車の中で缶コーヒーを飲んでまどろんでいる運転手のおじさん。喫煙所らしき場所で、運転手仲間が集まって喫煙がてら世間話。そんな光景を駅前のタクシー乗り場付近では当たり前のように見かける。

 雨が降った日は、電車を降り駅から出てきたお客さんがタクシー乗り場へ一直線に向かい、待っているタクシーはアレヨアレヨとお客さんが指定する目的地へ出発していく。そのため、お客さんが来なくてモチャモチャと手待ち状態になっている運転手も少ない。

 しかし、雨が降っていない晴れの日だと、普通に歩いて家まで帰れるので、あえてタクシーを使うまでもない。だから、タクシーの運転手はヒマで、いつもの談笑に花が咲く。

 さて、このタクシーだけれども、タクシーを使いたいと思ったときはタクシー会社に電話で連絡するのが良くある方法で、自宅から電話、ホテルから電話、居酒屋から電話など、電話でタクシーを呼ぶことは良くある。



 しかし、タクシー会社の電話番号を知らない人も多いので、いざタクシーを呼びたいと思っても、電話番号が分からないし、かといって近くにタクシー乗り場も無い。そんなときは途方に暮れて困ってしまう。普段あまりタクシーに乗らない人は、わざわざアドレス帳にタクシー会社の電話番号を入れておく気にもならないだろうから、乗りたいと思った時に困る。

 電話番号を知らなくても、自分がいる場所までサッとタクシーが来てくれる仕組みがあれば便利だろう。

 今流行のスマホのアプリを使えば、電話番号を知らなくても、自分が今いる場所までタクシーが迎えに来てくれる。具体的には、スマホのGPS機能で、自分の現在地の経度と緯度から位置を把握する。次に、タクシー会社にタクシーを出してもらえるように、配車ボタンをタップして連絡する。そして、しばらくすると、タクシーがお客さんがいる場所まで来るという流れ。

 お客さんが配車ボタンをタップすると、タクシー会社にメールで場所が伝えられ、その場所にタクシーを向かわせればいい。さらに、タクシー車両にもGPSを装着して、自社のタクシーがどこにいるのかを把握し、配車を希望してきたお客さんから最も近くにいるタクシーに迎えに行かせるように車両を手配する。そうすれば、すぐにお客さんを迎えに行けるし、燃料も節約できるので効率的だろう。

 GPS機能をオンにして、地図で自分の場所を確認し、画面に表示された配車ボタンをタップするだけ。これですぐにタクシーを呼べる。

 大事なのは、タクシーを呼ぶ手続きの敷居を下げるのがポイント。電話だと、番号を知っていないといけないし、電話をかけて出てもらえなかったらガックリする。電話してまでタクシーを呼ぶぐらいならば歩こうかと考える人もいるかもしれない。

 タクシー会社ごとにスマホアプリを作り、GPSデータの把握と配車ボタンを表示するアプリを配布すれば、タクシー乗り場でジーっとお客さんが来るのを待たず、お客さんから呼んでもらった場所まで行って、サービスを提供すればいい。

 アプリの構造自体は単純なので、複数のタクシー会社を1つのアプリに集約して配車アプリを作るのもいいかもしれない。

 こういうアプリがあれば、魔法のじゅうたんのようにタクシーを呼べるので、タクシー業界の活性化に繋がるはず。