2014年6月17日

ポータブルSIMはモバイルWi-Fiルーターと同じ?



スマホを“丸裸”にして残ったもの--ドコモ「ポータブルSIM」が生まれた背景とは - CNET Japanスマホを“丸裸”にして残ったもの--ドコモ「ポータブルSIM」が生まれた背景とは - CNET Japan

NTT docomoから発表されたポータブルSIMの説明が画像を見ていて、「これって、モバイルWi-Fiルーターと同じじゃないの?」と感じた。

スマホからSIMの部分を分離したものがポータブルSIMらしいけれども、私にはモバイルWi-Fiルーターと同じように思える。1枚のSIMに複数の端末をリンクさせて利用するわけだから、まさにルーターと同じだ。



ただ、モバイルWi-Fiルーターと全く同じものをポータブルSIMという名称で公開するとは思えないので、違いはあるはず。

例えば、SIM認証の部分。docomoのモバイルWi-Fiルーターを私は実際に使っていたことがあるが、Wi-Fiルーターを使っている時はいわゆるSIM認証を利用できず、docomoのサービスにアクセスするときはdocomo IDをその都度入力する必要があった。一方、スマホ本体にSIMをセットしていると、docomo IDの入力ではなく、ネットワーク暗証番号だけで各種のサービスにアクセスできるので便利。認証の利便性という点で、モバイルWi-FiルーターとポータブルSIMには違いがある。

あと、モバイルWi-Fiルーターと通信機器を接続するときは、SSIDとパスワードのセットが必要で、この点はメンドクサイと言えば確かにメンドクサイ。一方、ポータブルSIMの場合は、NFCやBluetoothで端末とリンクする仕組みになっているようなので、ルーターよりは手順が簡単になるはず。


とはいえ、上記のような違いがあるといっても、些細な違いだといえばそうなる。

http://japan.cnet.com/image/l/storage/35049373/storage/2014/06/13/6ab4565728655e269121423dc96e3cba/140613_psim02.jpg

上記のリンク先ページより引用。

ポータブルSIMには電源のON-OFFスイッチがあるので、おそらくバッテリーらしきものが搭載されているはず。こうなると、もはやモバイルWi-Fiルーターそのものだろう。

ただ、ポータブルSIMそのものは機器の認証で使うだけであって、それ単体では通信する機能が搭載されていないのかもしれない。認証が通れば、Cookieのようなものを端末に記録し、認証済み端末としてネットワークに接続できる。そんな仕掛けなのかもしれない。


ポストモバイルWi-FiルーターとしてポータブルSIMを普及させていくならば、これはアリだと思う。単独で通信しないならば、バッテリーの消耗も少ないだろうから、モバイルWi-Fiルーターのようにバッテリーを心配することもなくなる。

モバイルWi-Fiルーターをより便利にしたものがポータブルSIMだと言うならば、現行のモバイルWi-FiルーターからポータブルSIMに置き換えていくのも良いかもしれない。

ただ、現時点では、モバイルWi-FiルーターよりもポータブルSIMの方が確実に優っているとは言い切れない。ハッキリと後者の方が優っていると知ることができれば、切り替えが進んでいくはず。