2015年8月16日

妙に長い花火だった。2015年 淀川花火大会。離れて見るのもいい。



花火が終わると、夏はすでに後半に入っている。どこかで聞いたか、何かで読んだか思い出せないが、そんなことが頭に思い浮かぶ。大阪の人間にとって花火というと、天神祭の花火、淀川の花火、あとはPLの花火が候補に挙がる。


(今年の天神祭。チキンラーメンの鶏が光り輝く。)



(2015年のPL花火。ラストのスターマインは赤かった。)


去年は台風で中止。


去年、2014年は、確か台風がやってきて、淀川花火大会が中止になった。史上初めてのことだったらしく、当日も「見に行くつもりだが、台風は大丈夫かねぇ、、」と心配だったが、土壇場で中止になった。あの日は、何度も淀川花火大会のウェブサイトにアクセスしてチェックしていて、花火が始まる3時間前か4時間前ぐらいに中止が決まったように記憶している。



不思議なもので、中止が決まって、花火の打ち上げを予定していた時刻が迫ってくると、妙に天気が好転してくる。あの日も、打ち上げ時間の1時間ぐらい前、6時30分過ぎぐらいだったか、雨が止み、風も弱まってきて、「花火、いけるんとちゃうか?」と思った人も1人じゃなかったはず。

「やっぱり、やります」とはいかないのが大規模な花火大会の定め。色々な人が動いて準備しているし、観覧席を予約している人だっている。「料金の払い戻しはどうするのか」と考えているときに、「やっぱ、やっちゃいます」と言われたら、やっぱ困っちゃう。

去年、2014年は、神戸のみなとこうべ海上花火大会へ初めて行ったが、あの日も雨だった。去年は花火を開催する日と雨の日が妙にタイミングが合って、傘を持って神戸まで行ったのを覚えている。


(去年、2014年のみなとこうべ海上花火大会。)


今年も雨と雷。


今年も夕方に雷が鳴り、雨がザーッと降ってきた。去年のように台風は来なかったものの、いわゆる夕立が来た。夕立と聞くともう何だか懐かしい感じがしてくる。今では夕立とは表現せず、夕方の雨は全てゲリラ豪雨と表現される。夕立からゲリラ豪雨に表現がいつから変わったのか定かではないが、2004年とか2006年ぐらいだったような気がする。

ゲリラというと、敵を奇襲して攻撃する戦術なのだが、夏の夕方に雨が降るのは普通のことだし、十分に想定内。夕方、3時とか4時になると、空が暗くなり、黒くて厚い雲が空にいつの間にか現れる。遠くでゴゴーォー、ゴロゴロォーと音がなり、雨がポツリポツリ、そしてすぐにザザーッと勢いが強くなる。

豪雨と言うが、夕方の雨なんて豪雨と表現するほど降るもんじゃない。夕立だって十分に土砂降りだし、昔も今も夏の夕方の雨は変わらない。にも関わらず、いつの間にか夕立がゲリラ豪雨に変わってしまっている。

夕立(あえてゲリラ豪雨を避ける)が来て、すわ今年も中止かと思えたが、夕方6時頃には雷も雨もおさまってきた。


今年は黄色い場所(B地点)で花火を見た。



今年は花火が多かった。


打ち上がる時間は夜の7時40分から。時間は1時間ほどで、8時45分頃には終わった。今年は妙に長い時間にわたって花火が上がっていたように思う。去年中止になったためか、打ち上げる数が心なしか多かった。

休憩なしで花火が打ち上げられていたのも今年の特徴。ある程度、ドーン、ドーンと打ち上げると、3分ほど休憩があるのが花火なのだが、今年の淀川花火は休憩無しで約1時間、花火が上がり続けた。以前ならば、ババーンと打ち上げた後に、数分間休憩し、また打ち上がっていたと記憶しているが、今年は違っていた。

ちなみに、天神祭の奉納花火は特にインターバルが長い。約4,000発の花火がちょっとづつ打ち上がるものだから、花火だけを見るために天神祭に行くと、インターバルの長さにイライラするはず。「もっとテンポよく上げればいい」、「タラタラと打ち上げて、ヤキモキする」と感じるが、一気に打ち上げたら4,000発なんて20分ぐらいで終わってしまう。天神祭は花火がメインではなく、花火は祭り全体の中の一部だから、あの程度で丁度いい。

1時間も花火を見ていると気持ちがダレてくる。花火がツマラナイというわけではないのだが、楽しいことも、それが長く続くと、徐々に効用が低下する。最初の20分ぐらいならば、集中して見れる。しかし、それ以降となると、集中が切れて、ため息が出たり、人と話したり、子供も騒ぎ出す。


花火を見る場所をどこに決めるか。

近くで見れば、花火が見えやすいものの、人が多くなる。一方、遠くで見れば、人が少なく快適だが、花火が見えにくくなる。花火を見るときはいつもこのトレードオフに直面する。

以前は、打ち上げ場所の近く、淀川沿いの河川敷で花火を見たが、あそこはとにかく人が多い。上の地図では、青いD地点の場所だが、西淀川区方面へ向かって淀川大橋を渡り右へ曲がると、自ずと河川敷へ案内される。人が多いので流れに身を任せて歩くだけでいい。

1度は近くで見るといいが、すでに何度か見ているならば、ちょっと離て見るのも悪くない。今年は、阪神なんば線 伝法駅に近い淀川沿いで見ることにした。打ち上げ場所からは1kmほど離れ、高速道路や橋、鉄道に視界を阻まれているが、高く上がる花火は見えるし音もシッカリ聞こえる。

これっきりで見れないわけではなく、毎年花火大会は開催されるので、離れた場所で快適に見るのもいい。1kmも離れていれば人はまばらかと思ったものの、思いの外混雑したのは意外だった。近くはマンションが立ち並ぶ地区なので、自宅から花火を見れない人は家から出て、川沿いに集まってきているのだろう。

花火というと近くへ近くへとゴリゴリ進みがちだが、たまには遠くから見るのも悪くない。